『アンナチュラル』の“黄金トリオ”が日曜劇場に 神木隆之介の“ヤバい人”演技に注目!?

AI要約

10月からスタートするTBS日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』の主演が神木隆之介に決定。物語は長崎県・端島と現代の東京を舞台に、愛、青春、友情、家族を描いたもの。

本作は野木亜紀子×塚原あゆ子×新井順子の“黄金トリオ“の作品で、過去作品からの期待が高い。物語は時に過去に囚われ、未来に不安を抱いている登場人物たちの成長を描く。

神木隆之介は日曜劇場初主演で、子役からキャリアを積んだ俳優。以前の作品とは異なる役柄で、新たな魅力を発揮することに期待が寄せられている。

『アンナチュラル』の“黄金トリオ”が日曜劇場に 神木隆之介の“ヤバい人”演技に注目!?

 10月からスタートするTBS日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』の主演を神木隆之介が務めることが決定した。

 本作は、1955年頃から石炭産業で躍進した長崎県・端島と、現代の東京を舞台に70年にわたる愛と青春と友情、そして家族を描く時代を超えた“ヒューマンラブエンターテインメント”。脚本を手がけるのは、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)などの野木亜紀子、監督を『下剋上球児』(TBS系)などの塚原あゆ子が務め、プロデューサーを新井順子が担当している。

 もうピンときた人もいるのではないだろうか。つまり、本作は『アンナチュラル』(TBS系)や『MIU404』(TBS系)を作り出した野木亜紀子×塚原あゆ子×新井順子の“黄金トリオ“の新作なのである。しかもその枠は、『半沢直樹』『VIVANT』など数々の名作を生み出してきたTBS日曜劇場。

 『アンナチュラル』は不自然な死をとげた遺体を解剖するUDIラボ、『MIU404』は警視庁機動捜査隊を中心に、凸凹バディが仕事に邁進する姿が描かれた。また、様々なことを経験していく中、登場人物たちが時に過去に囚われ、時に未来に不安を抱いて動けなくなると、彼らと一緒に仕事をしていた“チーム”が叱咤激励する場面も多い。人々が互いに助け合って立ち上がり、前進していくような人間ドラマが描かれるのも“黄金トリオ“作品の特徴と言える。このチームによる日曜劇場作品は本作が初となるが、逆にどうして今までなかったのだろう、と不思議に思ってしまうくらい、ピッタリなのである。これだけで本作には期待が高まってしまう。

 また、本作は野木の完全オリジナルストーリー。彼女のオリジナル作品は、『アンナチュラル』『MIU404』、そして8月23日より公開となる映画『ラストマイル』を含めて、同じ世界線上で物語が展開する、完全オリジナルのシェアード・ユニバース作品になっている。もしかして本作もその中に……とワクワクしてしまう。細部まで見逃せない作品となりそうだ。

 主演の神木も日曜劇場初主演。子役としてデビューし芸歴28年となる神木だが、途切れることなく様々な作品に出演している。そのためかテレビ好き、映画好きであればあるほど、彼を見かけるだけで子役の頃の姿がチラついてしまうのではないだろうか。だが、そんな神木もNHK連続テレビ小説『らんまん』(2023年前期)、『ゴジラ-1.0』の敷島浩一役などを経て、家族や大切な人を守りながら、仕事で大きな責任を背負うキャラクターも似合うようになってきた。これまで、重厚なストーリー展開で考えさせられる、“大人の作品”が多かった日曜劇場で、神木は新たにどんな姿を見せてくれるのだろうか。

 しかし、“黄金トリオ“の作品に神木が主演というのは、正直意外だった。これまでの作品での主要人物と神木から感じられる雰囲気がアンマッチだったからだ。『アンナチュラル』のミコト(石原さとみ)や『MIU404』の志摩(星野源)は、穏やかそうだが、自分の譲れないところに関しては頑として譲らない。その頑固さが周りを見えなくしてしまい、危ない行動に出てしまうこともあった。一見“常識人”に見える“ヤバい人”なのだ。

 一方、『アンナチュラル』の中堂(井浦新)や『MIU404』の伊吹(綾野剛)は行動が型破り。一目で要注意人物だということがわかる。だが、こういう人ほどいざという時は冷静で周りが見えており、“ヤバい人”が暴走しそうになった時に止めてくれる。つまり、彼らは一見“ヤバい人”に見える“常識人”である。こうしてみると神木はどのタイプにも当てはめにくい。ふんわりとした雰囲気が優しさを感じさせるが、その分、どこかひ弱そうなキャラクターがハマる印象だ。神木が本作でどのような人物をどのように演じていくのかにも注目していきたい。