個人勢VTuberが、誹謗中傷者への開示請求を目的にクラウドファンディング実施「アンチコメに負けたくない」

AI要約

個人勢VTuberのすかぽんたん.さんは誹謗中傷者への開示請求と損害賠償請求の資金調達をクラウドファンディングで実施することを発表。

VTuberの活動者が訴訟を目的としたクラウドファンディングを行うのは珍しい。

すかぽんたん.さんが開示請求と損害賠償のためのクラウドファンディングを行うことで、誹謗中傷に悩む活動者に勇気を与えようとしている。

個人勢VTuberが、誹謗中傷者への開示請求を目的にクラウドファンディング実施「アンチコメに負けたくない」

個人勢VTuberのすかぽんたん.さんは7月8日、誹謗中傷者への開示請求および損害賠償請求に向けた資金調達を、クラウドファンディングで実施すると発表した。

クラウドファンディングは、muevo(ミュエボ)社が運営するVTuber/VSinger専門クラウドファンディングプラットフォーム・ぶいクラ!。

期間は7月12日(金)~8月31日(土)、目標金額は200万円。目標金額達成の如何に関わらず、発信者情報開示請求は提訴される予定だ。

VTuberなどのクリエイターがこのように訴訟を目的としたクラウドファンディングを実施することは稀だろう。

本記事は、発信者情報開示請求に向けてクラウドファンディングの実施を検討しているVTuberも対象に、解説を行う。

ゲーム配信や歌ってみた動画などを中心に活動するVTuber・すかぽんたん.さんは6月20日、ゲーム『Apex Legends』のプレイヤーコーチとして活動するBraverさんとの交際/同棲を公表した。

公表の理由については「配信中に声が乗ってしまう可能性があることを考慮」したためと説明している。

発表に対する賛否は受け止めていたとする一方で、クラウドファンディングページの説明よれば「明らかに誹謗中傷を目的とした内容」も散見されたという。今回そうした投稿を行った発信者に対して提訴する構えだ。

すかぽんたん.さんは今回、開示請求および損害賠償請求のためのクラウドファンディングを実施。

同クラウドファンディングページでは「個人VTuberである私が成功の前例を作ることで誹謗中傷に悩む活動者の方々に勇気を持っていただけるのではないか」と意義をコメントしている。

Webメディア・MoguLive!が2022年に実施した「VTuber職業意識調査」では、専業として活動しているVTuberの割合は約11.9%と1割程度。

また、50.7%と約半数はまだ収益を得られておらず、月収平均が20万円上回るのは6%に留まる。

一方、発信者情報開示請求にかかる費用について、アトム法律事務所は自社サイトで、裁判所の手続き費用として数万円、弁護士に依頼する場合は数十万円から100万円程度が相場と説明。

また、この費用は提訴側が誹謗中傷と判断し、裁判所に持ち込んだ投稿件数に応じて費用はかさむ。月々のVTuberの稼ぎだけでは、提訴が難しいケースがほとんどだろう。

そうした中で、すかぽんたん.さんのようにクラウドファンディングで資金を募ることで、普段の活動では得られない多額の資金が手元に入る可能性がある。