藤井聡太・棋聖、2連勝で5連覇に王手 防衛すれば最年少永世称号を獲得、中原誠十六世名人の23歳11カ月を更新する【棋聖戦5番勝負第2局】

AI要約

藤井聡太棋聖が第95期棋聖戦5番勝負第2局で挑戦者を下し、5連覇に向けて2連勝。戦型は向かい飛車vs銀冠の戦いが展開。山崎八段が攻防を試みるも藤井棋聖が堅守に成功。

藤井棋聖は2020年に初タイトル獲得し、最年少タイトルホルダーとなる。最年少永世称号獲得の可能性もあり。

山崎八段は15年ぶりのタイトル挑戦で初タイトル獲得を目指し、熱戦が続く。

藤井聡太・棋聖、2連勝で5連覇に王手 防衛すれば最年少永世称号を獲得、中原誠十六世名人の23歳11カ月を更新する【棋聖戦5番勝負第2局】

 将棋の第95期棋聖戦5番勝負第2局は17日、新潟市の「高志の宿 高島屋」で指され、先手の藤井聡太棋聖(21)=竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将との八冠=が111手で挑戦者・山崎隆之八段(43)を下し2連勝、5連覇に王手をかけた。防衛すれば通算5期となり、過去5人いる永世棋聖を名乗る資格を得る。

 戦型は藤井棋聖の角交換に応じなかった山崎八段が14手目に飛車を2筋に移動する振り飛車「向かい飛車」を選択。藤井棋聖は8筋の玉の上に銀を置いて金2枚を接近させる「銀冠」と呼ばれる囲いを目指した。後手が38手目に桂交換を要求したが、先手はいったん金を玉に寄せて銀冠を完成してから交換に応じたのが落ち着いた手だった。その後、桂交換から3筋の歩を突いて本格的な戦いが始まり、後手が6筋の歩をぶつけてきたのを利用して角交換に成功すると、手順に右の銀も囲いに引き寄せて金銀4枚の堅城を築いた。

 山崎八段は自ら要求した桂交換の後、すぐに自陣に桂馬を打って攻防に利かせようとしたが、うまく働かなかった。63手目に角を切って、65手目に飛車金両取りに銀を打ち込む勝負手を放ったものの、藤井棋聖の正確な応手に牙城を崩すことはできなかった。

 両者の公式戦対戦成績は藤井棋聖の3勝1敗となった。藤井棋聖はこのタイトルを2020年7月16日に渡辺明棋聖から奪取して初戴冠。17歳11カ月で最年少タイトルホルダーとなった。第5局の7月23日時点で22歳0カ月のため、防衛すれば中原誠十六世名人の23歳11カ月を更新し、最年少永世称号獲得となる。かど番に追い込まれた山崎八段は15年ぶり2度目のタイトル挑戦で、初タイトル獲得を目指す。