「25歳まで酒とギャンブルはダメ」「200万~300万円の高性能PC」 師匠が明かす「藤井を泣かせた男」伊藤匠七段の素顔

AI要約

藤井聡太八冠が叡王戦5番勝負で追い詰められている状況を紹介。

伊藤匠七段との対戦経過や藤井・伊藤の経歴を比較。

伊藤の将棋倶楽部通いや師匠からのエピソードなど。

「25歳まで酒とギャンブルはダメ」「200万~300万円の高性能PC」 師匠が明かす「藤井を泣かせた男」伊藤匠七段の素顔

 無敵と思われた藤井聡太八冠(21)が追い詰められている。4月7日に始まった将棋の叡王戦5番勝負の目下の戦績は2勝2敗。最終局を落とせば昨年10月以来守り続けてきた「全冠独占」の栄誉を失うことになるのだ。藤井八冠の前に立ちはだかる「三軒茶屋の大器」伊藤匠七段(21)とは何者なのか。

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 藤井が初めてのタイトル「棋聖」を取ったのは2020年7月のこと。

「藤井はそこから敗退することなくタイトル戦に登場し続け、今年5月に防衛を果たした豊島将之九段との名人戦が22回目のタイトル戦でした。今回の伊藤七段との叡王戦は23回目のタイトル戦となります」(将棋ライター)

 4月7日に行われた第1局は藤井が勝ち、4月20日の第2局、5月2日の第3局は伊藤が勝利。

「藤井がタイトル戦で連敗したのは初めてのことです」(同)

 負ければ失冠となる5月30日の第4局は、

「先手の伊藤が守りを固めて攻めの機会をうかがう一方、藤井が持ち駒の『角』を起点に盤面を広く使って攻撃を仕掛け、徐々に形勢を有利にしました。藤井はそのまま『玉頭(ぎょくとう)』(王将の一つ前方のマス)を狙う攻めを続けて勝利。追い詰められているプレッシャーを感じさせない積極的な差し回しで、完勝と言っていいでしょう」(同)

 藤井と伊藤が生まれたのは共に02年。誕生日は藤井が7月19日、伊藤が10月10日である。5歳で将棋を覚えたのも同じで、伊藤の場合、ソフトウェア知財・法務などに詳しい弁護士の父親からクリスマスプレゼントに将棋盤と駒をもらったのがきっかけだった。そしてほどなく、自宅から歩いて行ける距離にあった「三軒茶屋将棋倶楽部」に通うように。そこの経営者で、後に伊藤の師匠となる宮田利男八段(71)が語る。

「5歳の頃から、毎日のようにここ(三軒茶屋将棋倶楽部)に来ていましたよ。最近はシュッとした顔をしているけど、当時は頬がプクプクしてかわいらしかった。今でこそ堂々としているが、昔は物静かでオタオタしていることの多い子だった」