男性から性別変更、凍結精子 女性同士の子「認知を」 最高裁で弁論

AI要約

性同一性障害特例法に基づいて男性から性別変更した40代女性が、凍結精子を使ってパートナーの30代女性との間にもうけた子を認知できるかが争われた訴訟の上告審で、最高裁が弁論を開いた。

東京高裁判決では40代女性の性別変更前に生まれた長女の認知を認めたが、女性への性別変更後に生まれた次女については認めなかった。

次女側は認知を求め、2審の判断を見直す可能性がある。

男性から性別変更、凍結精子 女性同士の子「認知を」 最高裁で弁論

 性同一性障害特例法に基づいて男性から性別変更した40代女性が、凍結精子を使ってパートナーの30代女性との間にもうけた子を認知できるかが争われた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(尾島明裁判長)は31日、当事者から意見を聞く弁論を開いた。次女側が「血縁上、親子である上に、当事者双方が認知に合意している。認知請求が認められるべきだ」と訴えて結審した。判決は6月21日。

 2審・東京高裁判決(2022年8月)は、40代女性の性別変更前に生まれた長女の認知を認めたが、女性への性別変更後に生まれた次女については認めなかった。

 弁論は2審の結論を見直す際に必要な手続きで、次女についての判断が変更される可能性がある。次女側は弁論で2審の判断を「子の福祉に反する」と批判し、40代女性も認知を望む考えを示した。【巽賢司】