万博『遠足アンケート』は「踏み絵」と交野市長が不満あらわに 当初資料記載の「希望しない」選択肢が消される

AI要約

大阪・関西万博で子どもたちを無料で招待する事業について、大阪府交野市の山本景市長が不満を表明している。

大阪府教育庁が行ったアンケートに不満を持ち、選択肢の問題や透明性の欠如を指摘している。

問題に対して、大阪府教育庁側は調整の難しさや将来の参加を考慮して選択肢を設定したと説明している。

万博『遠足アンケート』は「踏み絵」と交野市長が不満あらわに 当初資料記載の「希望しない」選択肢が消される

大阪・関西万博で子どもたちを無料で招待する事業をめぐり、市内の全ての小中学校が現時点で参加する意向がないと表明した大阪府交野市の山本景市長は30日、改めて記者会見を開き、「踏み絵のようなやり方だ」と不満をあらわにした。

来年開催される大阪・関西万博で、大阪府の吉村知事は去年、府内の4歳から高校生までの児童や生徒、約100万人を万博の会場に無料で招待する計画を発表。

これを受け大阪府教育庁は、府内の学校に対して「遠足」などの形で来場を希望するか、5月末までに回答するよう求めている。

ただ、会場へのアクセスの仕方や昼食を食べる場所の有無などあやふやな点が多く、不安の声が教育現場から上がっていて、交野市の山本市長は24日、市内の全ての小中学校が現時点で参加意向がないと明らかにしたうえで、「学校単位では行かなくてもよい」との見解を述べた。

さらに30日、改めて会見を開いた山本市長が不満をあらわにしたのが、大阪府教育庁のアンケートの手法。

教育庁の資料によると、選択肢は「希望する」もしくは「未定・検討中」のみで、「希望しない」がなく、「未定・検討中」を選択した場合は、「個別事務局よりご連絡いたします」との記載がある。

これについて山本市長は、「『未定・検討中』と回答する場合は、相当な勇気がいる。まるで踏み絵のようだ」と厳しく批判した。

ただ、アンケートの開始前であることし3月の教育庁の資料に記載されたアンケートの「イメージ」では、選択肢は「希望する」または「希望しない」となっている。

今回「希望しない」という選択肢が存在しない理由について、大阪府教育庁の担当者は、「仮に『希望しない』という選択肢を設け、この時点で『希望しない』と回答された場合、万博に関する情報が今後一定明らかとなり、後になって参加したいと希望されても、調整が困難になるとの理由からです。『希望しない』という選択肢がないことについて、様々な意見があることは承知しているが、ご理解いただきたいです」と話している。