明治から令和まで5元号の住所名そろう、山口市に「小郡昭和町」誕生へ…明治維新と関係深く元号に親しみ

AI要約

山口市の住居表示審議会が小郡地域の一部を「小郡昭和町」に変更するよう伊藤和貴市長に答申した。

地域内には明治から令和までの元号に由来する住所名があり、変更が実現すると五つの元号がそろうことになる。

おごおり地域づくり協議会は「元号の街」としてPR活動を展開し、地元の文化を活かして街おこしを目指している。

 有識者や地元住民でつくる山口市の諮問機関・住居表示審議会は28日、小郡地域の一部を「小郡昭和町」に変更するよう伊藤和貴市長に答申した。12月までの定例市議会で変更案が可決されれば来年2月から使用が始まる。地域内には昭和を除く明治から令和にかけての元号に由来する住所名があり、変更が実現すると五つの元号がそろうことになる。(小林隼)

 小郡地域は再開発に伴う人口の集中が著しく、2007年に小郡平成町、21年に小郡令和、22年に小郡明治と小郡大正町がそれぞれ誕生した。今回の変更区域は、山陽新幹線が停車するJR新山口駅の東側2万5000平方メートル。地元の要望を踏まえ、審議会で正式に決めた。

 市によると、地域住民は古くから地元の道路を「明治通り」や「大正通り」などと通称名で呼ぶ。理由の一つとして、明治維新と関係が深いことから元号に親しみを抱く人が多かったという。今回答申された「小郡昭和町」では、通称「昭和通り」の南側に位置することが由来となった。

 おごおり地域づくり協議会は「元号の街」としてPRするため、これまで案内地図の作成や散策イベントの開催に取り組んできた。協議会顧問の国安克行さん(85)は「住所に五つの元号がそろうのは、全国的にも珍しいだろう。今後の街おこしに役立てたい」と期待を寄せている。