韓国・ロシアとつなぐ定期船、8月から正式就航…釜山発クルーズ船も申請中

AI要約

境港と韓国、ロシアを結ぶ定期貨客船「イースタンドリーム号」が再開することが決まった。

船は定員530人で車両250台を積載可能であり、毎週土曜日に境港に入港し、日曜日に出港する予定だ。

さらに、別のクルーズ船も境港を寄港地として運航する予定であり、地元の経済や観光振興に貢献する見込みだ。

 境港(鳥取県境港市)と韓国北東部の 東海トンヘ 市、ロシアを結ぶ定期貨客船「イースタンドリーム号」をめぐり、船を運航する東海市の会社「トゥウォン商船」の 李錫基イソッキ 社長が18日、鳥取市内で平井伸治知事と会談。8月3日から正式就航すると報告した。5年ぶりに韓国との定期運航が再開する。(中島高幸)

 イースタンドリーム号は約1万1400総トンで定員530人。車両250台を積載できる。2009年6月から19年11月まで境港と韓国の東海港、ロシアのウラジオストク港間を運航していた。

 20年4月に当時の運航会社「DBSクルーズフェリー」が廃業。同船はトゥウォン商船に引き継がれ、今年1月末に韓国・海洋水産部から境港寄港に関する免許を取得していた。

 この日、李社長らが知事公邸を訪れ、正式就航の日程として8月3日に入港し、同4日に出港すると説明した。その後は毎週土曜午前9時に入港し、日曜午後7時に出港するという。

 李社長はさらに、日本企業が所有していたクルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」を入手したことも明らかにした。「イースタンビーナス」として、韓国南東部の 釜山プサン 市から境港を寄港地とした運航に関する免許を申請中という。

 旧ぱしふぃっくびいなすは約2万6600総トン、定員680人で、1998年に就航。境港に21回、鳥取港に13回寄港したことがある。李社長は「鳥取は韓国よりも温暖。旅行だけでなくスポーツの交流もしていきたい。県の支援もお願いしたい」と述べた。

 平井知事は「韓国は距離的に非常に近い。(米子空港の)空の道に加え、海の道が結ばれることは感慨深い」と喜び、正式就航に向けて「地元の経済界や観光、交通関係などの皆さんとさっそく協議を始めたい」と述べた。県は20日にも境港周辺の5市などと受け入れについて意見交換する。

 イースタンドリーム号が試験運航のため5月26日に境港に入港する。県は船内見学会を26日午後1時30分~同3時に予定しており、希望者50人程度を募っている。希望者は23日午後5時までに、インターネットを利用した「とっとり電子申請サービス」で申し込む。応募多数の場合は抽選になる。