上げ馬神事で書類送検へ 虐待疑い、愛護団体告発

AI要約

三重県桑名市の多度大社で昨年5月に行われた「上げ馬神事」で、馬を興奮させるために虐待行為が行われたとして、関係者らが動物愛護法違反容疑で書類送検される方針が固まった。

捜査関係者によると、昨年の神事では、馬をたたいたり蹴ったりして興奮させる行為が行われていた。

上げ馬神事は伝統行事であるが、近年馬がけがをして安楽死させられる事案も発生し、虐待の疑いも指摘されている。

 三重県桑名市の多度大社で昨年5月に行われた「上げ馬神事」で、馬を興奮させるためにたたいたり蹴ったりしたとして、県警は近く、動物愛護法違反容疑で神事を主催する氏子組織の関係者らを書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で11日分かった。動物愛護団体「PEACE」(東京都豊島区)など複数の団体が県警に告発していた。

 捜査関係者によると、氏子組織の関係者らは昨年5月4、5日の神事で馬を興奮させるため、手でたたいたり、尻を蹴ったりする虐待行為をした疑いが持たれている。

 上げ馬神事は、南北朝時代に起源があるとされる行事で、県無形民俗文化財に指定されている。昨年までは高さ約2メートルの土壁を越えた回数で農作物の豊凶などを占う伝統行事として行われてきたが、最近十数年で馬計4頭がけがをして安楽死させられていたことも分かり「虐待ではないか」との批判が出ていた。