「アンチエイジング」「睡眠の質改善」…自社サイトで優良誤認表示にあたる表現があるとしてクリニック側を提訴 原告「自由診療分野はやりたい放題」

AI要約

原告側は、自由診療を行うクリニックの自社サイトに優良誤認表示があるとして訴えを起こす。

提訴の対象となった医療広告には無根拠な効果が記載されており、景品表示法違反とされている。

訴訟は日本初の医療広告差し止め請求であり、自由診療分野の規制が課題として指摘されている。

「アンチエイジング」「睡眠の質改善」…自社サイトで優良誤認表示にあたる表現があるとしてクリニック側を提訴 原告「自由診療分野はやりたい放題」

9月10日、NPO法人「消費者機構日本」は、東京・渋谷にある自由診療を行う医療法人社団「サカイクリニック62」の自社サイトに、景品表示法上の優良誤認表示に当たる表現があるとして、差し止めを求める訴えを東京地裁に起こしました。

原告側は、このクリニックが提供する一部の治療について、客観的・医学的エビデンスが無いのに、「アンチエイジング」「睡眠の質改善」などの効果があるとする説明を、自社サイトに掲載している、などと指摘しています。

<提訴の対象となった医療広告に掲載されている治療法>

▼マクロファージ活性化療法

▼マクロファージ活性化化粧品・サプリメント

▼テロメア注射・点滴

▼腸内フローラ移植

▼エクソソーム点滴療法

▼マイクロウェーブによる温熱療法

▼高濃度水素吸入療法

▼ACRS(自己血サイトカインリッチ血清療法)

原告代理人弁護士によると、医療機関による医療広告に表示されている治療法の具体的内容(効能・安全性)が、景表法上の優良誤認表示にあたるとして、差し止め請求を行う訴訟は日本で初めてということです。

さらに、消費者庁・都道府県が、同様のケースで措置命令を出した事例は確認できなかったとした上で、「自由診療分野はほとんど野放しの状態、やりたい放題」と指摘しています。

被告側弁護士は「ご指摘を真摯に受け止め、該当ページの削除、または適切な表現への訂正作業を進め、すでに作業完了いたしました」とコメントしています。