大阪高裁長官の菅野氏が就任会見 最大の課題は「裁判のデジタル化」

AI要約

大阪高裁長官の菅野雅之氏が、裁判手続きのデジタル化を重要課題と位置づけ、利用しやすい裁判所を作っていく意欲を示した。

口頭弁論へのウェブ活用が始まっており、遠方からの負担を軽減し、利便性を高める効果があると述べた。

菅野氏は北海道出身で、経験豊富なキャリアを持つ。最高裁民事局での経験を活かし、大阪高裁長官に就任した経緯がある。

大阪高裁長官の菅野氏が就任会見 最大の課題は「裁判のデジタル化」

 大阪高裁長官の菅野(かんの)雅之氏(63)が9日、就任会見を開いた。最大の課題は「裁判手続きのデジタル化」だとし、「守られるべき権利がないがしろにならないよう、利用しやすい裁判所を作っていく」と抱負を述べた。

 民事裁判では、法改正で口頭弁論へのウェブの活用が3月に始まったばかり。菅野氏は「遠方から裁判所を訪れる負担が減り、当事者もメリットを感じている実感がある」と評価。「事件ごとにふさわしい運用がなされるよう工夫や検討を尽くす」と話した。

 北海道出身で東大卒。最高裁民事局での経験が長く、同局長や宇都宮地裁所長、仙台高裁長官などを経て、8月16日付で大阪高裁長官に就いた。