「中国は事なかれ主義と忖度横行」垂秀夫前駐中国大使が講演 千葉「正論」懇話会

AI要約

垂氏は習近平国家主席の一人支配と事なかれ主義について分析し、中国の国家戦略目標の変化を指摘した。

習氏時代の外交が戦狼外交になっている理由について述べた。

「中国は事なかれ主義と忖度横行」垂秀夫前駐中国大使が講演 千葉「正論」懇話会

千葉「正論」懇話会の第84回講演会が5日、千葉市美浜区のホテルニューオータニ幕張で開かれ、前駐中国大使で立命館大教授の垂(たるみ)秀夫氏が「習近平中国をどう理解するか」の演題で講演した。

垂氏は習近平国家主席が中国を率いてきたこの12年で、中国共産党の一党支配が習氏の「一人支配」となり、あらゆる問題を習氏が決めるようになったと分析。指示待ちの「事なかれ主義」が蔓延し、「習氏ならばこうするだろう」という忖度が横行していると語った。

また、中国の国家戦略目標が鄧小平時代の「経済発展」から習氏の時代は「国家安全」に変わったと指摘した。外交も、強い中国を目指してこそ国家安全は守られるとの理由から「戦狼外交」になっていると述べた。