【独自】“伝説の廃墟”に無断侵入の瞬間を撮影…銀座の不動産王の“熱海の大豪邸”巨大ソファで廃墟系YouTuberがポーズも
熱海市の豪邸に無断侵入が相次ぎ、SNSに投稿されている様子が伝えられる。
元所有者が脱税で逮捕された歴史を持つ廃墟の豪邸に、人々が勝手に入り込み荒らしている状況が深刻化している。
弁護士によると、無断侵入は建造物侵入罪や器物損壊罪に問われる可能性がある。
静岡・熱海市で23日午後、取材班は、別荘地に立つ豪邸に無断侵入する人たちに遭遇しました。
その現場は、“億万長者が残した伝説の廃墟”と呼ばれていました。
8月11日にXに投稿された動画には、太平洋を一望する高台に建つ豪華な別荘の室内が荒れ果て、無数の落書きがされている様子が捉えられていました。
不法侵入者とみられる男が、窓ガラスが破壊されたリビングにたたずみ、海を眺めている様子も確認できます。
廃墟に無断侵入し撮影したとみられるこの動画には、撮影者が堂々と顔をさらし、ソファに座りくつろぐ様子やピースサインをする様子まで。
今、この廃虚への不法侵入が横行し、SNSへの動画投稿が相次ぐ事態となっていました。
かつてこの建物を所有していたのは、東京・銀座などで丸源ビルと呼ばれる貸しビルを経営していた川本源司郎氏（91）。
一時は、総資産1300億円の不動産王として名をはせた川本氏。
しかし、2013年には巨額の脱税事件で逮捕され、実刑判決を受けます。
そして、出所後の2024年2月に亡くなりました。
その川本氏が所有していた熱海の豪邸。
廃墟となった今、なぜ無断侵入が相次いでいるのか。
廃墟問題に詳しい栗原亨さんによると「勝手に忍び込んで撮影をすることで、（SNSの）再生数が増えるんでしょうね」と話します。
そして、23日の取材中にも侵入者がいました。
侵入者は女性の集団とみられ、建物の中で自撮りをしているようでした。
廃墟の中に続々と人が、なぜここに来たのか侵入者を直撃すると、「（SNSで）『熱海』って調べると出てくる」「今、誰のものでもないのでそんなダメでもないかなって」と話します。
しかし、相次ぐ侵入者により見過ごせない被害も起きていました。
栗原さんによると、人によっては、調度品を壊したりする事例が発生しているといいます。
約5年前に投稿された外国人の廃墟系YouTuberが無断侵入した際の動画では、オブジェがきれいに並び、落書きなどもなくまだ無傷な状態でした。
しかし、SNSで話題を集めるにつれ侵入者が増加し、すっかり荒れ果て無残な姿へと変わりました。
廃墟への無断侵入は、どのような罪に問われるのでしょうか。
弁護士法人 橋下綜合法律事務所・松隈貴史弁護士:
建造物侵入というのが第一に考えられる。3年以下の懲役、もしくは10万以下の罰金です。中の管理されているものを毀損されたり、壊されたりしたとすると器物損壊罪に該当する可能性が十分ある。
