電撃引退本当のヤバすぎる理由…高笑いする岸田文雄がキングメーカーとして「麻生の座を取りにいく」で議員は戦々恐々

AI要約

岸田文雄首相が電撃的な退陣表明を行い、自民党総裁選への不出馬を発表した。裏金事件などへの責任を取る姿勢が評価された。

岸田首相の辞任は自民党内で驚きをもたらし、支持率低迷の理由や後任の選出について議論が巻き起こることが予想される。

麻生氏のポストや自民党の今後の展望にも影響を与える退陣表明は、政治の潮流に大きな影響を与える可能性がある。

電撃引退本当のヤバすぎる理由…高笑いする岸田文雄がキングメーカーとして「麻生の座を取りにいく」で議員は戦々恐々

8月14日の岸田文雄首相の電撃的な退陣表明は、大きな衝撃を与えた。記者会見では9月末の自民党総裁選に不出馬と電撃的に語り、総理から退くと述べた。

「自民党は変わらなければならない」と繰り返した岸田首相は、今年1月に現職議員が逮捕され、派閥解消のきっかけとなったパーティー券のキックバック、裏金事件について、

「政治とカネの問題ではトップとしての責任のあり方については、思いを巡らしてきた」

「自民党トップとして所属議員が起こした重大な事件であり、責任を取る」

と潔さを強調するかのようだった。

会見当日、岸田派所属のA議員は、

「岸田首相が次の総裁選に出馬しないという話がもともと出ていた。そんなことでは岸田派自体が大変なことになると、何人かの議員が7月末に岸田首相に絶対に出馬をしてほしいと、直談判したのです。その後、岸田首相は出る方向と聞いて安心していた。ところが不出馬とニュースで知り、驚いている」

と天をあおいだ。

兵庫県選出の自民党のベテラン国会議員であるB氏は、目下、大炎上が続いているパワハラの斎藤元彦知事と対比してこう語る。

「斎藤知事が地位にしがみつき、全国に恥をさらす。岸田首相はスパッと決断して辞める。どうしようもないと思っていた岸田首相がすごい人物に見えてきたよ」

自民党の政務調査役を20年以上経験し、岸田派(宏池会)職員でもあった政治評論家の田村重信氏も言う。

「ハッキリ言えば、岸田首相は自民党の総裁選に出ても勝てないことをわかっていた。それなら箔をつけながら、格好よく辞め、一定の影響力を残すにはどうすればいいかということだったのでしょう」

裏金事件が浮上して以来、岸田内閣の支持率は低空飛行を続けてきた。この半年のマスコミの世論調査では、おおよそ30%を切る警戒水域が続き、お盆明けには「岸田おろし」がはじまっても、おかしくない状況だった。

だが、総裁選投票日からみれば、おおよそ1か月ほど前の出馬辞退、退任表明だ。自民党内では「男をあげた」という声がもっぱらだ。

自民党で複数回、大臣を経験したB議員は、烙印を押されていた岸田首相の最後の功績だと指摘する。

「お盆が終われば、議員は続々と永田町に戻って総裁選の戦闘態勢だ。総裁選で誰に乗るかと同時に、岸田やめろの大合唱が響いたはず。だが、岸田首相が先に辞める、不出馬だ、裏金事件の責任をとると言っており、自民党のイメージは一気に回復するだろう。おまけに岸田首相は派閥を解散させており、議員が自由に次の総理を選択できる。岸田首相は素晴らしく物分かりがいいなんて絶賛している議員までいる」

2021年9月、菅義偉首相(当時)が出馬を取りやめたのは、自民党の総裁選の20日ほど前のことだった。「菅おろし」が台風のように吹き荒れ、誰も止めることができないまま、自民党の総裁選、不出馬に追い込まれた。そのせいもあって、その後は非主流派に甘んじている。

「岸田首相は菅元首相が叩きのめされて辞めたことを目の前でみて、立ち回りを考えたのではないか。首相を続けても、衆議院選挙で負ければその座を追われる。とても今の支持率では選挙で勝つのは無理だ」

こう語るのは前出のB氏だ。岸田氏が退陣の先に見据えているのは「ポスト麻生」「ポスト二階」というキングメーカーの座だという。

麻生氏は、岸田首相が打ちだした「党役員1期1年、3期3年」という党規約改正で副総裁の任期はこの秋で終わる。次のポジションは用意されていないのだ。

これまで、安倍晋三元首相、菅義偉元首相、岸田文雄首相と3人のキングメーカーとして、麻生氏は振る舞ってきた。だが、裏金事件から岸田首相の派閥解散によって、最後の砦である麻生派会長の椅子も風前の灯である。義弟の鈴木俊一財務大臣に頼るしかないないのが関の山だ。