戦後生まれの「語り部」が戦争の悲劇伝える講話会

AI要約

東京大空襲を体験した女性の経験を語り継ぐ講話会が都内で開催された。

男性語り部が女性の体験を通して戦争の悲劇を伝え、次世代に平和への思いを託す活動を行っている。

講話会には親子連れなど50人以上が参加し、平和への思いを新たにした。

戦後生まれの「語り部」が戦争の悲劇伝える講話会

 都内の東京大空襲・戦災資料センターで10日、戦後生まれの語り部の男性が戦時中に空襲を体験した女性の経験を語り継ぐ講話会が行われました。

「隅田川には、いかだのようにいくつも死体が浮かんでいて水面が見えませんでした」「何もかも焼けて、街はでこぼこで、まるで月の世界のようになっていました」(戦後生まれの語り部・早川則男さん、以下同)

 1957年生まれの早川則男さんが語るのは、6歳の時に東京大空襲を経験した西尾静子さん(85)の体験です。戦後生まれの早川さんは戦争を経験した人の高齢化が進み、戦争体験を直接聞くことが今後、困難になるとして西尾さんから当時の話を聞き、「語り部」として若い世代へ伝える活動を行っています。

「生き残った方は、やはり亡くなった方の思いを抱き寄せて生きてらっしゃるっていうことが、この活動を通して自分でもわかった」

 早川さんは戦争で子どもたちが犠牲になることのないよう戦争体験を次の世代へ引き継いでいきたいと話します。

 講話会には夏休みの親子連れなどオンラインを含め50人ほどが参加し、改めて平和への思いを強くしました。(ANNニュース)