岸田首相ら不起訴 「総理就任を祝う会」寄付めぐる告発 広島地検

AI要約

広島地検は岸田首相の祝賀会開催における政治資金収支報告書の不正疑惑について不起訴処分を決定した。

岸田氏が立てた説明と野党議員の疑義、および後援会の収支報告書の内容に関する論争が続いている。

専門家は後援会主催の政治資金パーティーとして問題視しており、今後同様の会は開かない方針を示している。

岸田首相ら不起訴 「総理就任を祝う会」寄付めぐる告発 広島地検

 岸田文雄首相の首相就任祝賀会をめぐり、岸田氏らが政治資金規正法が定める収支報告をしなかった疑いがあるなどとして告発されていた問題で、広島地検は9日、岸田氏ら4人を不起訴処分とし、発表した。広島地検によると、岸田氏については嫌疑なし、祝賀会の発起人の一人で岸田文雄後援会の会長ら3人については嫌疑不十分とした。

 祝賀会「内閣総理大臣就任を祝う会」は、2022年に広島市内で開催された。首相が代表を務める政党支部の政治資金収支報告書によると、祝う会から開催後に約321万円の寄付を受けていた。

 これについて、野党議員は衆院予算委員会で「実態は岸田事務所あるいは後援会の政治資金パーティーでは」と疑義を示していた。岸田首相は「政財界の皆様が結成した任意団体で開催した純粋な祝賀会」と説明。今年6月の衆院決算行政監視委員会では、「指摘を受けたことは重く受けとめる」とし、こうした会は今後開かない考えを示した。

 政治資金に詳しい上脇博之・神戸学院大教授が「実態は後援会主催の政治資金パーティーだ」と主張し、後援会の収支報告書に祝う会の収支が記載されていない、などと告発していた。(遠藤花)