反核座り込み、500回超え 被爆者と若者が決意新た 長崎

AI要約

長崎の被爆者らが核兵器廃絶を訴える「座り込み」が500回を超えた。平和公園で毎月1回行われ、若者らも核廃絶への決意を新たにしている。

座り込みは1979年3月に始まり、82年からは「反核9の日座り込み」となった。7月9日には1000回の目標を掲げた被爆者が核兵器禁止条約の重要性を訴えた。

被爆者の平均年齢が高くなりつつある中、若い世代も参加し、「続ける責任感」を持つ学生も登場している。

反核座り込み、500回超え 被爆者と若者が決意新た 長崎

 長崎の被爆者らが核兵器廃絶などを訴える「座り込み」が500回を超えた。

 平和祈念式典がある8月を除いて毎月1回、長崎市の平和公園で行われている。「次なる目標は当然1000回」。高齢化する被爆者と、その思いを受け継ごうとする若者らは、それぞれ核廃絶への決意を新たにしている。

 座り込みが始まったのは1979年3月、原子力船「むつ」の佐世保港(長崎県)入港への反対運動がきっかけだった。当初は毎月16日に実施されていたが、82年9月から「反核9の日座り込み」となり、今年6月9日で500回に到達した。

 501回目となった7月9日、1000回の目標を掲げたのは、被爆者で長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(84)。核兵器禁止条約の重要性を強調し、「唯一の被爆国であるわが国がいまだに加盟していないことは恥ずべきことだ」と訴え、「皆さん、声を上げましょう」と呼び掛けた。

 被爆者の平均年齢が85歳を超える中、座り込みには若い世代の姿も。高校1年の頃から参加しているという鎮西学院大3年の大沢新之介さん(21)は、これまで平和活動を担ってきた人々が高齢化し、亡くなることも多くなってきていることに強い危機感を抱いている。「(若い自分たちが)続けないといけないという責任感がある」。大沢さんは決意を込めた。