東京都心で「日傘男子」が急増中 直撃ルポでわかった「帽子じゃダメな理由」と「女性からの評判」

AI要約

日本全域で記録的な猛暑が続く中、男性の日傘愛用が増えている。

男性たちは日傘が必要な理由として、紫外線対策や日差しによる肌の痛みを挙げている。

女性からも男性の日傘姿に抵抗感を感じていない様子がうかがえる。

東京都心で「日傘男子」が急増中 直撃ルポでわかった「帽子じゃダメな理由」と「女性からの評判」

 日本全域で記録的な猛暑がつづくなか、日傘を差す男性の姿を多くみかけるようになった。かつては少数派だった「男の日傘」は、ここ最近は完全に市民権を得たようにみえる。そこで、AERA dot.が東京・銀座で日傘を愛用している男性たちを取材すると、「日傘でないとダメな理由」がうっすらと見えてきた。また、街の女性たちにも「日傘男子」の印象を聞いてみた。ルポでわかった「男の日傘」の最前線。

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 休日の買い物客でにぎわう東京・銀座のアーケード街。最高気温が36.7度を記録した8月4日、記者が取材で街中に出ると、汗が一瞬で吹き出し、日差しで肌がチクチクと痛むほどだった。

 当然、日傘をさしている人も多くいるのだが、そのうち、男性の日傘姿も多く目につく。記者は日傘をさす習慣はなく、どこかまだ気恥ずかしさも感じてしまうのだが、「日傘男子」たちに抵抗感はないのだろうか。

 母親と食事をするために神奈川県から銀座に来たという、黒色の日傘をさす男性(29)はこう話す。

「もう、暑いとかじゃなくて、痛いじゃないですか。日傘は陰を作れるので、日陰の中を移動している感じになるのがいいですね。日傘の表面を触ると熱くなっているし、ささなかったらだいぶ紫外線(UV)を食らっていると思います」

■他の男性もさしているので「恥ずかしくない」

 この男性がさしている傘はブランド物で、価格は1万円弱とそれなりのお値段。男性はIT系の会社に勤めているが、出勤時も使っているという。

「昨年は、もっと大きくて雨傘っぽい日傘を使っていました。でも大きいのはやはり目立つので、このくらいのサイズ(約55センチ)がいいですね」

 銀座を歩いていると、3~4分に1人くらいは日傘を持った男性と出くわす。ビアホールで知られる「ライオン銀座七丁目店」では、入店待ちの客が長蛇の列を作り、道の角を曲がってもまだ行列が続いていた。行列の中に、ベージュの日傘を持っている男性がいた。話しかけてみると、足立区から来た50代の会社員だという。

「この日傘は1週間くらい前に北千住(東京・足立区)のマルイで買いました。きょうは直射日光を浴びながら行列に並びたくなかったので、日傘を持ってきました。恥ずかしくはないですよ。他の男性も日傘をさし始めてますから」

 また、銀座のショッピングビルに勤務している男性(24)もこう話す。

「紫外線を浴びると、日焼けするだけじゃなくて、顔とか腕にシミもできますよね。男が(日傘を)することに全然抵抗はないです。この日傘はサイズが50センチくらいなのでちょっと小さいけど、折りたためるので、持ち運びに便利。手に長い傘を持ちたくないので重宝しています」