台風19号被害から復旧した上田電鉄別所線の「赤い橋」、ネーミングライツ導入へ 「これからの歴史を一緒に」

AI要約

上田市が上田電鉄別所線の「千曲川橋梁」にネーミングライツを導入することが分かった。

愛称命名権は開通100周年を迎える記念事業であり、収益は安全対策や利用促進に充てられる。

命名契約は24年12月から1年4カ月で、団体や法人が応募可能で、愛称に「別所線千曲川橋梁」を含める必要がある。

台風19号被害から復旧した上田電鉄別所線の「赤い橋」、ネーミングライツ導入へ 「これからの歴史を一緒に」

 長野県上田市が、上田電鉄別所線の「千曲川橋梁(きょうりょう)」に有料で愛称を命名できる「ネーミングライツ(命名権)」を導入することが2日、分かった。今月15日に開通100周年を迎えることに合わせた事業で、同日に募集を開始する方針。収益は、上田電鉄の安全対策に対する補助や利用促進に充てる。

 千曲川橋梁は1924(大正13)年8月15日に開通。2019年台風19号災害で落ち、復旧の際に市有化された。21年3月に1年5カ月半ぶりに開通。「赤い橋」として親しまれ、復興のシンボル的な存在にもなった。市は上田電鉄に無償貸与する契約を結んでいる。

 命名期間は24年12月から1年4カ月。命名権の初回契約者は、次回契約で優先的に交渉できるという。募集対象は法人や団体で、愛称に「別所線千曲川橋梁」を含むことが条件。市は月額6万2500円以上の契約を希望し、愛称は車両内や市の印刷物・ウェブサイトなどでPRする。

 別所線は台風19号後に新型コロナの影響も受け、利用者は今も回復途上だ。市は支援のためのふるさと納税を19年度に始めたが寄付は右肩下がりで、新たな財源確保策として命名権を導入する。土屋陽一市長は「別所線のこれからの歴史を一緒に築いてほしい」と呼びかける。

 問い合わせは市交通政策課(電話0268・23・5011)へ。