企業も根負けする…悪質カスハラをするクレーマーバカが和解金をせしめるメカニズムと最強の防御策  

AI要約

売り上げ大損失の理由として、モンスター社員が一人で成果を上げても組織全体の生産性が下がることが挙げられる。

一人で成果を追求できる仕事では、実力派バカが予想以上の成果を上げることもある。

売り上げが縮小すると自己保身が働き、パフォーマンスが低下することがある。

■絶対的理由3 売り上げ大損失 バカが一人で成果を上げても意味なし

 実力があってもバカはバカ

 職場を腐らせるとわかっていても、そのバカが成果を上げていて、「チームの予算を支えているから」となかなか対処に踏み切れないこともあるでしょう。エースがモンスター社員だった場合、一見、チームに不可欠な存在のように思えても、組織全体で見れば生産性は下がっています。

 ハイパフォーマーな「実力派バカ」は、チームワークに向いていないとしても、一人で成果を追求できる仕事では、予想以上にいい結果を会社にもたらすこともあります。

 最近聞いた話ですが、人事異動で上司になるとわかったとたん、部下が次々と休職してしまうくらい嫌われていたパワハラ社員が、次の人事で一人で企画を考える部署に異動したところ、そこで目を見張るほどの成果を上げたそうです。一方、その社員が去った部署では全員の幸福度も上がり、チームの生産性が向上しました。まさに適材適所です。

 モンスター社員がいると会社の業績が低迷しますが、売り上げが上がらなくなったことで社員が「モンスター化する」こともあります。会社が儲かっていれば、社内のトラブルの多くは自然に解消していきます。商品やサービスがヒットすれば、モチベーションは高くなるし、メディアから取材されたり、取引先から「すごいですね」などと言われ、自己評価も上がります。

 逆に売り上げが縮小してくると、「売れなくなったのは誰の責任だ?」と犯人探しが始まります。「あいつの責任だ」と名指しされたくないので、誰もが他人のせいにしようとします。

 少子高齢化の日本では、多くの企業が、市場が縮小する中でなんとか生き延びようとしています。そうなると、成果を出すには「他人の足を引っ張らざるをえない」と考える人も出てくるでしょう。「あの人、変わっちゃったね」と言われるケースは、多くはこのパターンでしょう。

 円安とインフレで日本はどんどん貧乏くさくなり、それと同時に社会がぎすぎすするようになったのは、「いいひと」がモンスター化している影響もあると思います。