能登半島沖で最大M8.1 日本海側の活断層、兵庫~新潟沖25本の「長期評価」公表

AI要約

政府が25本の海域活断層について地震情報を公表。能登半島北岸断層帯が最大94キロでM7.8~8.1の地震を引き起こす可能性。

地震調査研究推進本部が活断層の位置や長さ、発生地震の規模を調査し、防災対策に活用。

能登半島地震では能登半島北岸断層帯がずれ動き、隣接する断層帯と連動して強い揺れを引き起こした可能性。

能登半島沖で最大M8.1 日本海側の活断層、兵庫~新潟沖25本の「長期評価」公表

政府の地震調査研究推進本部は、能登半島沖を含む兵庫県から新潟県の沖合にある25本の海域活断層について位置や長さ、発生する地震の規模などをまとめ、2日、公表しました。能登半島地震を引き起こしたとみられる「能登半島北岸断層帯」は、この海域では最も長い94キロにわたり、想定される地震の規模は最大でM7.8~8.1程度に上ることが明らかになりました。

■兵庫県沖~新潟県沖の25本公表

地震調査研究推進本部は、社会的・経済的な影響が大きい主要な活断層を対象に、地震が発生する可能性を予測する「長期評価」を行っています。内陸だけでなく、津波被害をもたらす海域の活断層でも調査を進めていて、船の上で人工的に発生させた振動の伝わり方をもとに海底の地形を調べる「反射法探査」と呼ばれる手法で活断層の位置や長さを特定しています。

地震調査研究推進本部は、能登半島地震の発生を受けて、防災対策に生かしてもらおうと、評価結果の一部を前倒しで公表することを決め、2日、兵庫県北方沖から新潟県上越地方沖にかけての25本の海域活断層について、活断層の位置や長さ、発生する地震の規模などを公表しました。

今回公表された活断層の中で最も長いものは、2024年1月の能登半島地震を引き起こしたとみられ、能登半島北側で海岸線に沿うようにして走る長さ94キロの活断層です。地震調査研究推進本部は、この活断層を「能登半島北岸断層帯」と命名し、最大でM7.8~8.1程度の地震を引き起こすと試算しました。

また新潟県の沖合にある長さ86キロの「上越沖断層帯」でも、地震の規模をM7.8~8.1程度と試算しています。

産業技術総合研究所で日本海の海底活断層を20年以上調査し、検討分科会の主査を務めた岡村行信氏は「いずれ地震が起こる、津波も発生するということを考えて、被害ができるだけ小さくなるような対策を考える第一歩だ」と語りました。

■能登半島地震の東西「特に注意」

2024年1月に発生した能登半島地震では、今回公表された能登半島北岸断層帯がずれ動いたとみられるほか、隣接する門前断層帯の一部と富山トラフ西縁断層の南側も連動することで、強い揺れをもたらしたと考えられています。