キャスターの堀潤がアメリカ・ニューヨークから大統領選に関する現地のリアルな声をレポート!

AI要約

トランプ元大統領が銃撃事件に巻き込まれ、共和党大会に出席して大統領候補に指名されたことで、アメリカ大統領選への関心が高まる中、ニューヨーク市民のリアルな声を伝える取材が行われた。

ニューヨーク市民はトランプ氏への銃撃事件を非難し、選挙における暴力は許されないとの意見が多かった。メディアの役割や候補者支持についても議論が広がっている。

トランプ氏支持者の背景やアメリカの格差社会についても取材され、アメリカの現状や民主主義への考察が提示された。

キャスターの堀潤がアメリカ・ニューヨークから大統領選に関する現地のリアルな声をレポート!

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG(モニフラ)」(毎週月~金曜6:59~)。7月17日(水)の「New global」のコーナーでは、堀がアメリカ・ニューヨークで“米大統領選”について現地取材した模様をお届けしました。

◆米大統領選に関するNY市民のリアルな声

トランプ元大統領はアメリカ現地時間7月13日、ペンシルベニア州でおこなわれた集会の演説中に銃撃されましたが、一命を取り留め、その2日後の15日に開催された共和党大会に出席。そこで共和党の大統領候補として正式に指名されました。

同日夜、キャスターの堀潤はアメリカ・ニューヨークのマンハッタンへ。そこでニューヨーク市民に11月に予定されているアメリカ大統領選について、話を伺いました。

まず、街を行くニューヨーク市民にトランプ氏について聞いてみると、「彼が命を奪われそうになったのは悲しいこと。選挙のために誰かが危害を加えられたり、危険に晒されたりするべきではない」と今回の銃撃事件を批判します。

続いて翌16日。堀がトランプ氏のお膝元であるトランプタワーに行ってみると、そこでは今なお厳戒の警備体制が。話を聞いてみると、トランプ氏銃撃後に警備体制はより強化されたそうです。

そうしたなか、今回の大統領選についてトランプタワーに取材に来ていたテレビ局のスタッフに話を伺うと、「ジャーナリストとして、私たちは中立な視点で報道し、基本的には自分の仕事をこなさなければならない」と言い、トランプ氏への銃撃に関しては、「とても馬鹿げている。起こるべきではなかった」と憤りをあらわに。

その上で、「11月、私たちは大統領が誰であるかを決定する。それが民主的なプロセスの美しさであり、私たちはただその流れに身を任せなければならない」と話し、「願わくば、その民主的なプロセスで他の誰も死んだり、その過程で傷ついたりしないことを願う」と声を大にします。

さらには、どの候補者を支持しようと「それは人の権利であり、ジャーナリストとしての私の仕事はその真ん中にいて、人々に違いがあることを尊重し、賛成であろうと反対であろうとそれぞれの大きさを平等にカバーすること」と自らの本分を語ります。

◆トランプ氏銃撃に対するアメリカ国民の総意は?

ニューヨークでアメリカ国民の生の声を聞いた堀は、印象に残っていることとして、民主党・共和党、双方の支持者から“分断をいかに乗り越えるのか”という話が出てきたことを挙げ、さらにはトランプ氏の支持者のひとりが生活苦を何度も訴えていたことも。総じて堀は、「以前、トランプ氏が誕生した背景には“ラストベルト”、労働者を取り残すなということだったが、今は多くの人たちが物価高やエネルギー価格の上昇などに直面し、(その解消は)格差が開いているアメリカでは、特に生活が厳しい人々にとっては切実な願い」とアメリカの現状を分析しつつ、「それは日本も同じ」とも。

一方、自身と同様にメディアに従事する人の話について、「(民主党、共和党の)双方の陣営がヘイトを含め、激しい選挙戦を戦ってきたが、今回の銃撃で、やはりメディアとしては憎悪を煽るのではなく、お互いが尊重し合えるような報道をやらないといけないともう一度立ち返ったところは非常に注目だった」と振り返ります。

そして、「今、民主主義が世界全体で危機に陥っているなか、私たちは有権者のひとりとして、どのようにこのシステムを構築していくかを真剣に考えなくてはいけない時期に来ていることをアメリカで改めて実感させられた。そして、やはりトランプ氏が襲撃されたことに対しては『全く同意しない』という声が多かった」と総括します。

堀の取材を受け、ジャーナリストで海洋冒険家の辛坊治郎さんは、「実際の投票は4ヵ月後。この4ヵ月の間に何が起きるかはわからない」とアメリカ大統領選挙が混迷を極めていることを示唆します。

関西大学特任教授の深澤真紀さんは、トランプ氏が共和党大会で副大統領候補にJ.D.ヴァンス上院議員を指名したことに驚いたそうで、「ラストベルト出身の貧しい高校生、そんな彼がロースクールに行き、2016年に自伝『ヒルビリー・エレジー』が大ヒットした。それがまたNetflixで映画になったりしているが、これは“プアホワイト(アメリカの白人低所得者層)”、つまりトランプ氏を支持している人たちがどういう人たちかを可視化したと言われているので、ぜひ観てほしい」と話していました。