横流し、ネット転売後絶たず…人気ヘアケア商品「N.」 製造番号をシールで隠し不正販売

AI要約

美容室専売品の不正販売で逮捕された名古屋の美容商品卸売会社関係者5人が黙秘している。

容疑者らは美容室から仕入れた商品を転売し、利益を得るセミナーを開催していたが、製造番号を改ざんするなどの違法行為に及んでいた。

製造元は対応が難しくなる可能性があると警鐘を鳴らし、セミナー参加者の多くが利益を得られなかったとしている。

横流し、ネット転売後絶たず…人気ヘアケア商品「N.」 製造番号をシールで隠し不正販売

美容室専売品の人気ヘアケア商品を不正に販売したなどとして、大阪府警は31日、医薬品医療機器法違反の疑いで、名古屋市の美容商品卸売会社「BOS」を実質経営する加藤駿容疑者(32)=同市港区=や、妹の林陽容疑者(25)=同市中区=ら男女5人を逮捕したと発表した。逮捕は7月10日付。両容疑者は黙秘している。

府警によると、加藤容疑者らは美容室専売品の「N.(エヌドット)」の商品を愛知県や岐阜県の美容室から仕入れ原価に近い価格で入手。商品転売で利益を得る「せどり」のセミナーを自ら開催し、その会員に購入させていた。その際、定価よりも安く商品を購入できる権利費用の名目で、30万~100万円を集めていたという。

逮捕容疑は共謀し2月中旬、化粧品にあたるエヌドットのヘアケア商品計62点の製造番号にシールを貼って隠し、40代の男性2人に販売したり、販売目的で保管したりしたとしている。

エヌドットシリーズの商品を製造販売している「ナプラ」(大阪市旭区)によると、製造番号が不明の場合、使用トラブルがあっても対応が難しい可能性がある。

捜査幹部によると、加藤容疑者らのセミナーの会員はインターネットサイトでエヌドットの商品を転売していたが、捜査幹部によると、黒字になった人はほとんどおらず「転売で稼げるというセミナーなど、甘い誘いの背景には、落とし穴がある可能性がある」と警鐘を鳴らしている。