自民・茂木敏充幹事長、総裁選は「派閥のような枠組みでは戦えない時代」日本経済復活の鍵は地方のスタートアップ支援「もう一回、日本列島の改造を」

AI要約

自民党総裁選挙まで残り2カ月。茂木敏充幹事長の出馬意向や外交力について注目されている。

茂木幹事長は包容力と力強さを持ち、外交の中でも2国間交渉が得意。トランプ政権下でも問題ないと語っている。

日本にとって大統領がトランプ前大統領かハリス副大統領かは重要ではなく、日米関係の強化が必要との指摘。

自民・茂木敏充幹事長、総裁選は「派閥のような枠組みでは戦えない時代」日本経済復活の鍵は地方のスタートアップ支援「もう一回、日本列島の改造を」

 自民党総裁選挙まで約2カ月。党内6つある派閥のうち5つが解散した後、初めて行われる総裁選ということもあり、誰が立候補し、どんな票の動きをするのか、これまでにはない予想が飛び交う状況だ。有力候補の一人と言われているのが茂木敏充幹事長。出馬の意向は示していないが、経済担当大臣時代にはトランプ前大統領から「茂木はタフだ」と言われたことから「タフネゴシエーター」の異名を持ち、茂木幹事長の発言により円相場も大きく振れるほどの影響力もある。今回、初の出馬はあるのか。また熱を入れているスタートアップ支援とは――。7月24日、『ABEMA Prime』に初出演し、現在の心境などを語った。

 2021年に幹事長となった茂木幹事長だが、これまでも経済担当大臣、外務大臣などを歴任。特に前回のトランプ政権時代には、日米貿易協定をまとめあげ、このほかにもTPP交渉、日米通商交渉などがあったが、この際にトランプ前大統領から「茂木はタフだ」と言われ、ここから「タフネゴシエーター」の異名がついた。今月20日も、第2次トランプ政権、いわゆる「トランプ2.0」が実現した場合についても「トランプさんになったら日本は大丈夫なのか、こんなことを聞かれますが、うまくマネージ(管理)できると思います」と発言したことも注目された。

 この外交力について茂木幹事長は「外交には2つの側面がある。1つは相手のことを考える包容力だ。それとこの基本的な価値、国際法を尊重する、問題は武力によってではなくて、平和的に解決するという力強さ。包容力と力強さ、両方を持っていなくてはいけない。特に最近、新しい国々が台頭している。いろいろな考え方の国がある中で、我々が考える価値観に近づけていくという意味では、この力強さ、そして包容力をうまくバランスを取りながらやっていく必要がある」とした。

 外交の中でも2国間交渉が得意と言われ、再びトランプ政権になった場合でも問題ないという発言を繰り返す。「トランプさんがマルチというか多国間の枠組みよりも、2国間でのリール、バイの交渉を好むのは間違いない。ここで大切なのはどっちが勝ったというゼロサムにしないこと。お互いにとってメリットがあるウィン・ウィンの合意を目指していく。そのためにもトランプさんが何に関心を持っているのか、当時で言えば牛肉の関税、これが一番関心が高かったが、そういったことを見極めながら、一方で日本としても譲れない一線があり、そこの中でお互いにメリットがあるような合意をしていくということ」と述べた。

 現在、大統領選の行方はバイデン大統領の撤退を受けて、民主党からハリス副大統領が後継候補に。銃撃事件以来、トランプ前大統領に流れが傾きかけていた中、支持率ではむしろハリス副大統領がわずかにリードするような展開にもなり、混迷を極めている。トランプ前大統領とハリス副大統領、どちらが大統領になる方が日本になって得かという問いに対しては「いずれにしても日米関係、日本外交の基軸。誰が大統領になってもしっかりした関係を作っていかなくてはいけない」と言うに留まった。