「眠れないほどの痛み」“帯状疱疹”の患者増加 20代でも発症…医師「暑くなり免疫低下、若い人にも増える傾向」

AI要約

厚労省は、帯状疱疹のワクチン接種費用を公費で補助する定期接種に含める方針を決定。その対象年齢を65歳とする案を示し、新型コロナウイルスとの関連も指摘されている。

帯状疱疹は幅広い年代に発症しており、症状は赤い発疹や水ぶくれ、かゆみ、眠れないほどの痛みを生じる。ワクチンの接種費用が高額であるため、公費補助が必要とされている。

帯状疱疹の発症率は増加傾向にあり、50代以降の年代で発症リスクが上昇する。広い年代での発症が報告されており、水ぼうそうのウイルスとの関連性が指摘されている。

「眠れないほどの痛み」“帯状疱疹”の患者増加 20代でも発症…医師「暑くなり免疫低下、若い人にも増える傾向」

厚労省は、帯状疱疹のワクチン接種費用を公費で補助する定期接種に含める方針を決定。

18日、その対象年齢を65歳とする案を示した。

しかし今、帯状疱疹と診断される患者の年代は幅広くなっており、専門家は新型コロナウイルスとの関連も指摘する。

東京都内の皮膚科で問診を受ける20代の女性。病名は、「帯状疱疹」だ。

帯状疱疹になった20代女性は「最初ピリピリしたような感じで、そのあと、赤くポツポツとなっていた」と話した。

帯状疱疹の症状は、帯状に出る赤い発疹と水ぶくれが特徴。かゆみや、眠れないほどの痛みを生じるケースもある。

ワクチンはあるものの、接種費用は保険適用外のため、自治体の補助がない地域では数万円にのぼることも。

そうした中、厚労省は帯状疱疹のワクチン接種費用を公費で補助する定期接種に含める方針を決定。18日、その対象年齢を65歳とする案を示した。

厚労省が示した資料では、国内での大規模調査で帯状疱疹の発症率は1977年の調査開始以降、24年で1.8倍と、増加傾向にある。

また、その発症リスクは50代から増加し、発症者数は70代が最多となっている。

しかし18日、帯状疱疹で都内の皮膚科を訪れていたのは、20代の女性だった。

女性は、「(発疹が)右側の胸下から背中の手前くらいまで(出た)。ビリビリというかピリピリする感じ。(周囲に発症者が)何人かいるので、多いかなという印象」と話す。

東京八丁堀皮膚科・形成外科では、帯状疱疹と診断される患者の年代が幅広くなっているという。

望月香奈医師は「季節の変わり目ですとか、疲れがたまりやすい時期に増えてくる。暑くなると免疫が落ちるので(若い人にも)増えてきている傾向」と語る。

帯状疱疹の発症に深く関わっているのが、水ぼうそうのウイルスだ。

水ぼうそうが治ったあとも体内に潜伏し続けたウイルスが、ストレスなどをきっかけに活性化し、発症する。

その水ぼうそうのウイルスに対抗する免疫力は、年を重ねるにつれ低下する。

しかし、予防接種を受けたり、水ぼうそうにかかった子どもと接することで、再び免疫が強くなるブースター効果を得られる。

ところが今、そのブースター効果が減少しているのだ。