夢を今もあきらめられず婚活を始めて10年、56歳になった男性がゆずれない「お相手の条件」 いつまでも成婚できない婚活男女のこじらせ問題とは

AI要約

婚活を始める人と結婚までスムーズに進む人との差について考察。婚活で難航する人の理由について、シニア世代の子ども希望を中心に具体例を挙げて紹介。

「子どもがほしい」という気持ちが、婚活で苦戦する多くの人の共通要因であることが指摘されている。

アラフォー女性やシニア世代の男性の間で、子ども希望を持つ人々のリアルな声が紹介されており、年齢差や柔軟な考え方が求められていることが示唆されている。

夢を今もあきらめられず婚活を始めて10年、56歳になった男性がゆずれない「お相手の条件」 いつまでも成婚できない婚活男女のこじらせ問題とは

婚活をスタートさせて、あっという間に結婚していく人と、100人以上とお見合いをしても結婚相手が見つからない人がいる。この差はどこにあるのだろうか? 

仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく連載。今回は、婚活で結婚できない人の理由について、事例とともに一緒に考えてみたい。

■わが子をこの手に抱きたいシニア

 婚活を苦戦する要因で一番多いのは、男性も女性も“子どもを授かりたい”という気持ちだろう。

 先日、面談に来たやすお(61歳、仮名、初婚)が言った。

 「最後の思いとして、自分のDNAを残したくなったんです」

 やすおは自営業で、「自分が元気なうちは現役を引退するつもりはない。若い頃から資産形成をしてきたので、子育てをしていくには心配いらない資産と預貯金がある」とのことだった。

 やすおだけではなく、婚活市場には、50代、60代、70代になっても、結婚後に自分の子どもを希望している男性が多い。

 46歳から「子どもがほしい」と婚活を始めたいわお(仮名)は、あれから10年が経ち、56歳になった今も、わが子を腕に抱くことを夢見ている。

 自分は10歳年を取ったのだが、子どもが産める女性の年齢には限りがあるので、申し込みをする女性ターゲットは、据え置きのまま。年々女性との年の差が開いていくので、お見合いも成立しにくくなっているのだが、夢をあきらめきれない。

 また、女性たちも、「最後のチャンスに」と40代を過ぎても子どもを望む人たちが多い。あやこ(41歳、仮名)も、そんな1人だ。

 「ただ、授かるかどうかはわからない。だから、“どうしても子どもがほしい”という、子どもをマストにしている男性との結婚は難しいです。私に心理的なプレッシャーがかかるので、“できたら子どもがほしいが、できなければ、2人で仲良く暮らしていきたい”という柔軟な考えを持っている方がいいです」

 そうした思いがありながらも、「男性の年齢は、自分の歳に近い人」としている。

 “子どもがほしい”と願うアラフォー女性は、皆あやこと同じ歳の近い人を希望している。理由は、“子どもの父親になる男性には、なるべく長い年月働いていてほしい”と思っているからだ。