【独占インタビュー】橋下徹が緊急提言!腐りきった自民党政治を変える「唯一の方法」

AI要約

維新の生みの親である橋下徹氏が政治提言を行い、政権変容の必要性を訴える。彼は政治の閉塞感を指摘し、無党派層の重要性を強調すると共に、政権変容の方が政権交代よりも現実的であると説く。

政権変容の具体的なステップとして、「自公過半数割れ」により与野党協力の重要性を強調している。政策毎に野党が参加し、議会の過半数を形成することで、建設的な議論が生まれると述べている。

彼は旧態依然とした政治の打破を訴え、与野党の対立構造が国民の信頼を失わせていると指摘。政治の結果が重要であり、政治に対する国民の期待に応えるためには、政権変容が必要であると強調している。

【独占インタビュー】橋下徹が緊急提言!腐りきった自民党政治を変える「唯一の方法」

政治不信と閉塞感が頂点に達しようとしているさなか、ついにこの男が口を開いた。橋下徹、55歳。維新の生みの親である。最新刊『政権変容論』は橋下氏にとって久々となる、ド直球の政治提言の書だ。7月19日の発売を前に、独占インタビューに応じた。

今回の都知事選の結果を見て、僕が提案した通りに「野党間予備選挙」をやれば、確実に「政権変容」が実現することを確信しました。

日本の政治のキーパーソンは「無党派層」です。石丸(伸二)さんの大活躍によって無党派層が突風を吹かせることを目の当たりにしました。既存の政党支持層だけを狙ってはダメなのです。

それは自分の周囲に集まる支持層だけをターゲットに、これまでの自分の主張にこだわった蓮舫さんの惨敗ではっきりしました。

もちろん旧態依然の政治集団と化した今の日本維新の会の国会議員でもまったくダメです。

維新と立憲民主党が衆議院議員本選挙(総選挙)前の予備選で潰し合い、本選挙では自民党と野党の一騎打ちの構図をつくる。そして無党派層をターゲットに、旧態依然とした政治をぶち壊す石丸さんのようなフレッシュ感を強烈に打ち出す。そうすれば今回の都知事選で小池(百合子)さんと石丸さんに集まった無党派層が一丸となって突風を吹かせます。

自民、立憲民主、維新の支持層をある意味無視して、無党派層をターゲットにする。無党派層が分散しないように予備選で野党間が本選前に潰し合う。野党党首が自分たちの地位をかなぐり捨て、日本のために予備選をやるかどうかが勝負です。

まさに今回の石丸さんの挑戦のように。

立憲も維新も小選挙区における候補者を乱立させて、国会議員の地位を守りたいだけだろう、と無党派層に見透かされれば、結局、自民が勝利するでしょう。

僕は今、たった一人で「日本には政権変容が必要だ」という論陣を張っています。政権「変容」? 何だそれは、と思われるでしょう。それもそのはず、これは僕がつくった造語です。「旧態依然とした自民党政治を変えなきゃいけない」と誰もが思いながら実現できない。

それは政治家の力不足も原因なのでしょうが、政治を評論する者や国民の側が、旧態依然とした思考を持ち続けていることも、大きな原因の一つだと思います。

その思考とは、政治を変えるためには政権「交代」しかないという考え方。現政権が嫌なら「交代」させようという思考です。野党政治家は政権「交代」を目標にし、現政権に批判的なメディアや評論家たちも口を開けば政権「交代」の必要性を説きます。

しかし、ここで僕は国民の皆さんにこう問いかけたいのです。そのような政権「交代」を、皆さんは本当に、心底求めていますか、と。

漠然と政治が変わってほしいとは願っているものの、自民党に政権を完全に去ってもらって、今の野党に政権を担ってもらいたいとまで思っているのでしょうか。

答えはノーだと、僕は思います。だから政権「交代」ではなく、政権「変容」が必要なのです。

誤解しないでほしいのですが、僕も本来は、政権交代可能な二大政党制が日本に根付くのが理想だと考えています。

しかし、今の野党を見れば、いきなりの政権交代は不可能でしょう。

政治は結果がすべて。だから不可能な政権交代の夢を追うのではなく、中間ポイントとしての「政権変容」を目指すべきです。

政権変容のすべての始まりは、「自公過半数割れ」が起きること。自公が政権から完全に去るわけではないが、過半数割れをし、政策ごとに野党が参加することで議会の過半数を形成していく。

自公は政策を通すために、野党のどこかと必ず合意を得なければならない。こうなると、与党はこれまでの聞いたふりだけでは通用せず、野党の言い分を実質的に聞き入れる必要が出てきます。

「55年体制」の、与党の提案に対して野党が必ず反対するという構図、その茶番劇に国民は辟易としてきました。

ときにはそのような抵抗が必要だとしても、やはり今の日本社会の、そして国際社会の課題を解決するための建設的な議論を聞きたいというのが国民の願いでしょう。

しかし、自公が安定過半数を得ていると、慢心して野党の言い分を聞いたふりだけしてその場をしのごうとします。

一方の野党も微々たる修正案を与党に飲ませて大きな成果のように喧伝しますが、国民にはまったく響いていません。

こうして「自民は嫌だけど野党もダメ」というイメージが定着し、国民が白けていくのです。