東京都知事選総括…「小池3選」と「蓮舫の失敗」「石丸伸二現象」を振り返って見えてくる問題と次期衆院選への影響

AI要約

東京都知事選挙でのポスター問題や政見放送の課題、掲示板廃止の提案。

選挙における新人候補の困難さと政党幹部の権力行使について。

ポスター掲示板の廃止が環境面や選挙改革の観点から有益であるとの提案。

東京都知事選総括…「小池3選」と「蓮舫の失敗」「石丸伸二現象」を振り返って見えてくる問題と次期衆院選への影響

7月7日に行われた東京都知事選挙は、現職の小池百合子都知事の3選に終わったが、様々な問題を残した。前代未聞の選挙を振り返ってみよう。

投票結果は、小池百合子が2,918,015票、石丸伸二が1,658,363票、蓮舫が 1,283,262票、田母神俊雄が 267,699票であった。

今回の都知事選は、56人もの候補者が乱立したが、上位3者以外は供託金を没収され、その総額は1億5900万円にものぼる。また、ポスター掲示板も、候補者が多すぎてスペースが足りなくなり、候補者にクリアファイルで添付させるような事態が起こってしまった。

7月3日、欄外に押しやられた候補者の一人は、都の選挙管理委員会などに対し、損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こした。

さらに、権利を販売してビジネスにする不届きな政党があったり、本人とは全く無関係な犬や猫の写真などを掲示したりする醜態が生じてしまった。公職選挙法を改正して、本人の顔以外のポスターは禁止すべきである。

また、NHKで放映する政見放送も、途中で服を脱いだり、聞くに堪えないことを言ったりと、およそ政見放送とは言いがたいものもあった。これも改善の余地がある。

これらの問題の解決法はポスター掲示板を廃止することである。スマホで簡単に候補者の経歴、顔写真、政策は検索できる。掲示板のスペースが足りないという問題もなくなる。また、ベニヤ板と角材の材料費、それに掲示板を作成し、設置するための人件費などを使わずに済む。

選挙後は、撤去のための費用がかかるし、使用後の掲示板を焼却処分すると、二酸化炭素など地球温暖化ガスを排出し、環境保全に逆行する。

さらに、掲示板は、組織を持たない新人の立候補を妨げる。都内には約1万4千箇所に掲示板があるが、組織を持たない新人が、全掲示板に一気にポスターを貼るのは不可能である。

1999年の都知事選に立候補した私がまさにそうであった。当時は300万円出せば、ポスター貼りを請け負うという運送業者はあったが、私には金はなかった。

「君は、ポスターを掲示板に貼るだけの人手やカネはあるのか?」と問い詰めて、新人の立候補を潰すのが、政党幹部の常套手段である。