「蓮舫」3位大敗で囁かれる「共産アレルギー」の影響 「ショックを隠せない」立民関係者と「大健闘」を称える共産党の“温度差”が示すもの

AI要約

東京都知事選での蓮舫氏の3位敗北には、共産党との連携が影響していた可能性が指摘されている。

共産党の積極的な支援が都民の反発を招き、立憲民主党内で批判が広まっている。

蓮舫氏のイメージや演説力の問題だけでなく、共産党との連携が彼女の選挙戦に影響を与えた可能性がある。

「蓮舫」3位大敗で囁かれる「共産アレルギー」の影響 「ショックを隠せない」立民関係者と「大健闘」を称える共産党の“温度差”が示すもの

 東京都知事選で“まさかの3位”に終わった「蓮舫ショック」について、いまも様々な考察がなされている。そんななか、蓮舫氏を全面支援した立憲民主党内で「共産党への恨み節」が日に日に大きくなっているといい、その背景を探ると“蓮舫大敗”の意外な裏事情が見えてきた。

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 現職の小池百合子氏(71)が3選を果たした都知事選で、2位に食い込む“躍進”を見せた石丸伸二氏に対し、小池氏の対抗馬に挙げられた蓮舫氏は3位に沈む結果となった。

 その理由について、「生理的に嫌いな人が多い」(元宮崎県知事・東国原英夫氏)や「演説がもっとも下手」(前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏)などのほか、「何が悪かったかというとイメージ。“キツいな”っていうイメージが最後まで響いたんじゃないか」(コメンテーターの玉川徹氏)といった意見まで飛び交っている。

「蓮舫陣営は“300万”と推計される無党派票をいかに取り込めるかが勝敗のカギとなりましたが、その多くは石丸氏に流れたと見られています。選挙戦で『小池都政のリセット』『反自民党政治』を掲げて戦った蓮舫氏ですが、その訴えが都民に浸透することはなかった。もちろんイメージや演説の巧拙が影響した部分はあるかもしれませんが、立憲民主党内では“共産党との共闘路線が敗因だ”といった声が勢いを増している」(全国紙政治部記者)

 共産党がおおっぴらに支援に乗り出したことで、都民の“共産アレルギー”を刺激して無党派離れを生んだ――という指摘だ。実際、立民内部では告示前から「共産党はやりすぎだ」との声が上がっていたという。

 日本共産党東京都委員会が6月4日に完成させた蓮舫氏の応援ビラ(東京民報号外)には〈日本共産党も蓮舫さんを全力で応援します〉や〈蓮舫さんを都政に押しあげ〉といった勇ましい言葉とともに、蓮舫氏の写真が大きく掲載。まるで「共産党候補」と見紛うレイアウトに注目が集まった。

 立民関係者の話。

「共産党はさらに夏期募金を集めるビラにも蓮舫氏の写真を使い、資金集めの“広告塔”のように扱った。おかげで選挙期間中も『立憲共産党』との揶揄はやまず、最後まで蓮舫氏から共産党のイメージを払拭することはできなかった。何より痛かったのは、その影響で連合の十分な支援が望めなかったこと。民間労組の多い東京は連合のなかでも保守色が強いことで知られ、前面に出てきた共産党の動きに連合側が拒否反応を示したと聞いている。党内でも『共産党が出しゃばり過ぎたことで石丸にも後れを取った』と指摘する声は少なくない」

 ところが、当の共産党は今回の結果に「満足気」なのだという。どういうことか。