3位の蓮舫陣営は「石丸さんに聞いてみたい」 辻元清美氏と熱い抱擁も立憲の支持に黄色信号?

AI要約

東京都知事選で立憲民主党の蓮舫氏は、現職の小池百合子知事に大差をつけられ、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏にも敗れる惨敗を喫した。蓮舫氏の陣営は共産党幹部や立憲の盟友らと結束を強調したが、無党派層の取り込みに失敗し、敗因とされる。

蓮舫氏の選挙事務所で静まりかえる会場に、小池百合子氏の当選確実が伝えられる。蓮舫氏は力不足を認めつつも、有権者の熱い反応に感謝し、今後の政治活動について考えると述べた。

街頭演説の回数を増やした蓮舫氏だったが、精力的に選挙活動を行った石丸氏に及ばず、石丸氏が2位の得票を獲得。それでも蓮舫氏は候補者全体に敬意を表明し、選挙戦を振り返った。

3位の蓮舫陣営は「石丸さんに聞いてみたい」 辻元清美氏と熱い抱擁も立憲の支持に黄色信号?

 小池都政をリセットするはずが、思わぬ3位。7日に投開票された東京都知事選で、立憲民主党(離党)の蓮舫氏は、現職の小池百合子知事に大差をつけられ、彗星のごとく現れた前広島県安芸高田市長・石丸伸二氏にも敗れる惨敗を喫した。何が悪かったのか。開票速報を見守った陣営の会場では、街宣活動などで全面支援した共産党幹部や立憲の盟友と抱き合い結束の強さをうかがわせたが、「それが敗因」との評も。取り込めなかった無党派層。「どうしたらいいのか、石丸さんに聞きたい」。陣営幹部からはそんな声も漏れた。

 東京都千代田区の「蓮舫選挙事務所開票センター」の会場。立憲民主党の国会議員、共産党議員、支援者たちが詰めかけ、ステージに備えつけられた大型テレビでNHKの開票速報を見守った。午後8時。開票が始まったと同時に、小池百合子氏に「当選確実」がついた。 分かっていたこととはいえ、静まりかえる会場。

 約30分後、蓮舫氏が姿を現した。会場から拍手が沸き起こる。蓮舫氏は笑顔で深々と頭を下げ、涙をこらえるように語り始めた。

「これからじっくり考えさせていただきたいと思いますが、私の力不足に尽きると思います」

 

■「熱いものがあった」

 報道陣の質問に答える形で、選挙戦での有権者の反応、これからの政治活動について淡々と説明した。

「本当に熱いものがあったし、私の思いに対して敏感に答えていただけるものも多かったと思う。私にとっては楽しい戦いでした」

「現時点で、この選挙戦、自分の中ではまだ完全にピリオドを打てている感じではないので、もう少し考えたい」 

 前評判を覆し、2位の得票を得た石丸氏についての質問には言葉少なに答える。

「全ての候補者に対してリスペクトがある。みなさん、それぞれ主張もあります」

 前半戦の蓮舫氏の街頭演説は1日1回のペースだった。中盤からは朝晩2回に増やしたが、それでも1日数回を精力的にこなす石丸氏には遠く及ばなかった。