サイトに被差別部落の地名や写真、住民男性ら削除求め提訴…運営出版社「見て聞いたこと書くのは自由」

AI要約

被差別部落の地名や写真をウェブサイトに掲載することは差別を助長するとして、部落解放同盟大阪府連合会と70歳代男性が出版社に対し大阪地裁に提訴。

男性は自身が居住する地域の掲載部分の削除を求め、府内の他地域も削除を求めて提訴。

出版社は「大阪を訪問して見て聞いたことを書くのは自由だ」と反論。

 被差別部落の地名や写真をウェブサイトに掲載することは差別を助長するとして、部落解放同盟大阪府連合会と70歳代男性が8日、サイトを運営する出版社(川崎市)の代表者に対し、大阪府内の掲載部分の削除と計約1100万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。

 男性は昨年11月、自身が居住する地域の掲載部分について仮処分を申し立て、今年5月の地裁決定で削除が命じられた。一方、府内の他地域は掲載されたままのため、削除を求める対象を広げて同会と提訴した。

 訴状によると、サイトでは府内の被差別部落として36地域の地名や解説文を、住宅や墓地などの写真と共に掲載。出版社の別の有料サイトでは、この地域に関する動画25本も公開されているといい、原告側は「執拗(しつよう)に被差別部落をさらし、差別されない権利を侵害している」と訴える。

 出版社側は「大阪を訪問して見て聞いたことを書くのは自由だ」とした。