「勘違いし過ぎ」自民・小渕優子氏 小池知事3選は党勢に「大きな弾み」発言が「馬鹿を言っちゃぁダメだよ」冷笑買う

AI要約

7月7日の東京都知事選挙で小池百合子氏が3選を果たした。勝因の一つは党派色を薄めた戦略で、無所属を強調し、自民党からの明確な応援を受けなかった点が評価された。

自民党内では小池氏の再選を喜ぶ声が上がり、勝利を自民党の手柄と位置付けるコメントも見られたが、都議補選では低迷し、政治とカネの問題を引き起こすなど、党内での不満が募っている。

小渕氏は政治の信頼回復を誓うものの、国民の怒りは収まらず、選挙結果からはまだまだ課題が残されている。

「勘違いし過ぎ」自民・小渕優子氏 小池知事3選は党勢に「大きな弾み」発言が「馬鹿を言っちゃぁダメだよ」冷笑買う

 7月7日、“七夕決戦”となった東京都知事選挙。前参院議員の蓮舫氏、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏、元航空幕僚長の田母神俊雄氏などを退け、小池百合子氏が3選を決めた。

 勝因のひとつとされるのが「党派色を薄めたこと」と言われている。

「選挙戦では『私は都民の皆様から推薦をいただいている』として『完全無所属』を強調、小池氏が特別顧問に就く都民ファーストの会からも表立った応援は受けませんでした。候補者すら立てられず、小池氏に擦り寄ってきた自民党とは、机の下ではがっちりと握手をしているのに、小池氏は『影の存在』に徹するように伝えたと聞いてます。同じく無所属を表明した蓮舫氏は真逆で、立憲民主党や共産党が『実働部隊』としてバリバリに活動して無党派層をシラけさせました。これが投票結果につながったとみられています」(政治担当記者)

 小池氏の当選の裏には、この「ステルス自民党」の活動があったことは否定できない。自民党からも、黒衣の立場を意識したような発言があった。例えば小池知事の再選が決まると、自民党の小渕優子選対委員長はこのような発言をしたのだ。

「小池知事の2期8年の実績が多くの有権者に高く評価されたものと考える」

 こう祝意を述べたのち、「3期目においてもわが党としても協力してまいりたい」「勝利は、今後の全国における(自民党の)選挙にも大きな弾みになるものと考えます」と、小池氏の勝利に便乗するようなコメントをしたのだ。

「こうした小渕氏の発言は、小池氏の3選を『さっそく自分たちの“手柄”にした』とも取れます。選挙戦では表立った応援はしてこなかったのに、勝った瞬間にこれですからね。同日に行われた都議補選では惨敗したので、『でたらめを言うな』と失笑の声があちこちで上がっていますよ」(前出・政治担当記者)

 Xにもこんな投稿が……。

《あれ? 都知事選を受けて、小渕さんとか勝った気になってませんでした?》

《馬鹿を言っちゃぁダメだよ小渕優子君》

《小渕ドリルさん、勘違いし過ぎ》

 都議補選は知事選と同日、江東区、品川区、中野区、北区、板橋区、足立区、八王子市、府中市、南多摩の9選挙区で投開票され、自民党は8選挙区に公認候補を立てた。しかし、獲得議席は2議席のみで、改選前の5議席を下回った。

「なかでも、萩生田光一前政調会長の地元である八王子市は小泉進次郎元環境相、石破茂元幹事長、河野太郎デジタル相などが応援に入りましたが、4万5000票もの差をつけられ自民党候補が破れたことで、党内からは『政治とカネの問題は相当深刻だ』といううめき声が漏れていましたよ。選挙戦序盤、応援演説に立った萩生田氏に聴衆から『そこに立つ前に国会の証人喚問に立て』とヤジが飛んでいました。国民の怒りは収まっていません」(同前)

 小渕氏は小池氏へのコメントの中で、「政治の信頼回復はいまだ途上にあると感じている。改めて襟を正し、改革に取り組んでまいりたい」と語った。その思いも国民の心には響かないようだ。