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突然の訃報…そのとき仏壇、神棚、ピアノ…遺品整理の障壁となる「厄介なモノ」たちはどうすればいいのか
遺品整理における注意すべきポイントを抜粋して紹介。例えば、仏壇や神棚の処分や書籍の売却などについて解説。
供養や処分方法については専門家や関係者に相談することが重要。
書籍の処分についても力と手間がかかり、宅配便を利用するなど工夫が必要。
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両親が亡くなったとき、実家をどうするか考えているだろうか。実家に戻って暮らすのか、それとも実家を処分するのか。いずれにしても遺品整理が必要だが、そこには想像以上の困難が待ち受けている。いわゆる「親家片(おやかた)」本には、「こうして片づけた」「こうすれば片づけられる」などと成功例が書かれているが、現実はそんな生やさしいものではない。
『遺品は語る』(赤澤健一著)から抜粋して、注意するべきポイントをお届けする。
『遺品は語る』連載第28回
『下手に処分すれば「ただのゴミ」…故人を悲しませずに「思い出の遺品」を処分するとっておきの方法』より続く
処分するのに手間を取られたり、費用がかかったりするものもある。たとえば仏壇や神棚は、処分すると決めた場合でも粗大ゴミと同じには扱えない。一般的には、「魂抜きをしてからでなければ、仏壇は処分してはいけない」といわれているが、扱い方には諸説ある。地域によっても、宗派によっても異なるだろう。
特に、この種の話には、口を挟みたがる親族や近隣の知人などが多いのもやっかいだ。言うことが異なる者同士で反目し合って、片づけが進まなかったりする。
しかし、仏壇・神棚については現実的な対処策がある。いちばんいいのは、供養の方法について、仏壇を購入した仏具店や葬儀業者、あるいは寺院に相談することだ。もしくは、費用はかかるものの、供養して回収までしてくれる一括請負の専門業者もある。
また神棚も、神社でお焚き上げしてもらわねばならないという説もあれば、護符だけをお焚き上げしてもらえば神棚は廃棄処分していいともいわれる。これも神社に相談するのだが、お焚き上げ神事は執り行わないという神社もあるようだ。その場合はやはり、すべてを請け負ってくれる専門業者に依頼する必要が出てくる。
次のネックは書籍だ。多くの家では、遺品整理で大量に出てくる。
処分することが多いが、古本業者などに売るとしても、問題は非常に重たいことだ。また、たいていホコリにまみれていて、本の処分は力と手間がかかる。
可能であれば、出張買い取りサービスを行っている業者に依頼したほうがいい。宅配便で無料集荷してくれる業者もある。ただし、宅配便で送る場合は、自分で箱詰めはしなくてはならない。
手間を掛けて売ろうとしても、特別に希少価値のあるものでない限り、高い引き取り価格を期待するのは間違いだ。売却代金を得るより、片づけの手間を減らすことを第一の目的にするべきだろう。
市町村によっては、資源ゴミとして本を回収するところもあるので、回収場所が近ければ、売る手間を掛けるより資源ゴミに回したほうがいいかもしれない。