御利益は跳ねた泥にあり? 豊作願い、宮崎で伝統の「御田祭」

AI要約

豊作や無病息災を願う農耕行事「御田祭(おんださい)」が宮崎県美郷町西郷の田代神社神田で開催された。

平安期に始まり、約1000年の歴史を持つ祭りで、神馬2頭が田をならす「牛馬入れ」に登場し、田を疾走する姿が見物となった。

田植えや神馬が跳ね上げた泥しぶきを浴びることで御利益があるとされ、観客たちは祭りを楽しんだ。

御利益は跳ねた泥にあり? 豊作願い、宮崎で伝統の「御田祭」

 豊作や無病息災を願う農耕行事「御田祭(おんださい)」(宮崎県無形民俗文化財)が7日、同県美郷町西郷の田代神社神田であった。県内外から訪れた大勢の観客が見守る中、白装束姿の男衆が神馬にまたがり泥しぶきを上げ、勇壮に田を疾走した。

 行事は平安期に始まり、約1000年の歴史を持つとされる。「ゴン」「ゲン」とそれぞれ命名された神馬2頭が田をならす「牛馬入れ」に登場した。神馬が田で跳ね上げた泥しぶきを浴びると御利益があるとされ、田を囲んだ観客らは逃げ惑いながらも祭りを楽しんでいた。

 山口県下関市から来た梶間幹雄さん(76)は、カメラを手に「人馬一体となって田を駆けるのは迫力があってすごい」と感動した様子。早乙女約130人による田植えもあり、田は鮮やかな緑へと変わっていった。【重春次男】