「やせたり太ったり」糖尿病の彼が苦しんだループ 医師「マイルドドラッグ特に小麦中毒の影響はすさまじい」

AI要約

絵本作家の塚本やすしさんが糖尿病を患い、暴飲暴食を続けられない苦悩を綴ったエピソード。

定期検査毎に健康的な生活を試みるものの、暴飲暴食の習慣が続いてしまう様子。

好きなものを制限される生活に苦しみながらも、病気との闘いに真摯に向き合う姿勢。

「やせたり太ったり」糖尿病の彼が苦しんだループ 医師「マイルドドラッグ特に小麦中毒の影響はすさまじい」

絵本作家の塚本やすしさんは、肝臓の数値や血糖値、中性脂肪の数値が悪く、糖尿病の教育入院(治療や検査をしつつ、病気を深刻に考えていない患者の意識を変える目的もある入院)や、突然倒れて緊急入院まで経験しています。しかしそれでも、暴飲暴食はやめられなかったそうで……。『イラスト日記 ゆるして! 糖尿病』から一部を抜粋し、その顛末をお伝えします。

4回シリーズでお届けしています。今回は3回目です。

1回目:暴飲暴食続けた彼が40代で直面した「散々な」現実

2回目:「大好きなラーメンとお酒」やめられないナゼ

■それでもやめられなかった暴飲暴食

 教育入院、緊急入院と2回も入院して、そのたびに「規則正しい生活を送ろう」と反省するのだが、その気持ちがどうしても続かない。

 40代にもなると、粗食というか和食をおいしく感じるようになった。和食は健康食といわれているが、おいしいのでつい食べすぎてしまう。それでは意味がない。

 外を歩いていると、おいしそうな店の看板が目に入り、ついフラフラと入ってしまう。どうしても、暴飲暴食がやめられないのだ。

【画像】大食い・早食い・不摂生の日々をイラストで(9枚)

 だいたい、健康的な生活を3カ月くらい送り、がまんできず不摂生な生活に戻り、また3カ月過ごす、というのがルーティンになっていた。

 3カ月サイクルなのは、ちょうど病院の定期検査が3カ月に1回なので、そのせいだと思う。医者に怒られて健康的な生活を送り、ほめられたら不摂生な生活に戻る。まさしくイタチごっこである。

■「好きなものを食べられない」苦行

 健康的な生活を送るということは、食生活が制限されるということだ。好きなものを食べられない。私にとっては苦行の日々である。

 好きなものも食べられず、なんのために生まれてきたんだろう、などと落ち込むこともあった。

 50代になると、少し落ち着いてきたのだが、暴飲暴食は相変わらず続いていた。イベントの仕事で、地方に行くことが増えたのだが、各地で夕飯をご馳走になる。

 地方の食べ物は、珍しいうえにおいしいものばかりだ。お酒もおいしいし、とても楽しい時間を過ごす。

 これが禁酒をしている期間にあたると、お酒は飲まないで炭酸水を飲むようにしていた。その量も半端ない。30本くらい飲むのだ。ある店の主人には「最高記録」または「変人!」と言われた。今考えると素直にお酒を飲んでいればと思う。