逃げようとも「家から出られず」氾濫相次ぎ土砂崩れや断水も 秋田・山形で記録的大雨

AI要約

東北地方が梅雨末期の大雨に見舞われている。秋田県や山形県で記録的な大雨が発生し、河川の氾濫や土砂崩れによる被害が報告されている。気象庁は山形県の酒田市と遊佐町に大雨特別警報を出し、緊急安全確保の必要性を訴えている。

山形県では線状降水帯も発生し、一部地域で避難が行われている。特に酒田市内は濁った水で覆われ、道路の崩落や倒木などの被害が出ている。地元住民や消防隊員が被災者救助に奔走している。

一部地域では孤立状態や取り残された住民の情報も報告されており、被災地での安全確保が喫緊の課題となっている。

逃げようとも「家から出られず」氾濫相次ぎ土砂崩れや断水も 秋田・山形で記録的大雨

東北が梅雨末期の大雨に見舞われています。記録的な大雨となった秋田県や山形県では河川の氾濫が相次ぎ、秋田県では土砂崩れによる行方不明者が出ています。山形県では線状降水帯が発生し、大雨の特別警報が発表されました。引き続き厳重な警戒が必要です。

これまでに経験したことのないような大雨に見舞われた山形県。25日午後1時5分、気象庁は酒田市と遊佐町に大雨特別警報を出しました。

気象庁担当者

「何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高く、警戒レベル5に相当します。命の危険が迫っているため、直ちに身の安全を確保しなければならない状況です」

酒田市内の住宅街は午前中から濁った水で覆われました。

東北では梅雨前線が停滞。断続的に活発な雨雲がかかりました。特に山形県では危険な大雨となり、午前9時過ぎには酒田市・遊佐町に記録的短時間大雨情報が発表。午後1時過ぎには線状降水帯も発生しました。

一時孤立状態になったという男性に話を聞きました。

一時孤立した 杉浦翔太さん

「山中にある仕事場で仕事をしていたが、雨があまりにもひどく、きょうは仕事をやめようと。道が2つある、街におりるために。その2つとも倒木で通れなくて、道中も道路の半分が崩落している状態」

迂回路を見つけて、今はふもとの避難所にいるといいます。

特別警報が出ていない地域にも被害が出ています。山形・鮭川村の現場に駆け付けた消防隊員。その視線の先には、取り残されたとみられる住民の姿がありました。ロープを括りつけた浮輪を持って情況確認に向かいます。

消防隊員

「(Q.こういう地域は他にもあるか)把握している分にはここだけ。(Q.向こうに何人いるか分からない)在宅確認できているのは向かいの家の1軒だけ。奥の2つは確認中」

酒田市の一部と遊佐町全域、新庄市全域には警戒レベルが最も高い、緊急安全確保が出されました。

避難した人

「寝袋持ってきて。携帯を自動車に忘れたからって。せがれから電話くれば大変だからって取りに行ったんですけど。家はどうでもいいから。命が大事だから」