縄文土器をパフェに 県産桃など使い高校生が考案 山梨・笛吹

AI要約

山梨県笛吹市の釈迦堂遺跡博物館では、水煙文土器をイメージしたパフェづくりに取り組み、地元のカフェと高校生が協力した。

県立笛吹高校の生徒15人がマルサマルシェ笛吹店でパフェを作り、県産の桃や南部茶のプリンを使用した。

水煙文土器は縄文中期の特徴的な文様を持つ土器であり、生徒たちは土器の特徴を上手に表現した。

 国重要文化財の縄文土器などを展示・保管する山梨県笛吹市の釈迦堂遺跡博物館は3日、地元のカフェと高校生の協力を得て、遺跡から出土した「水煙文土器」をイメージしたパフェづくりに取り組んだ。パフェはカフェでの販売や、手作り体験プランに組み込むことを目指している。

 県立笛吹高校3年の生徒15人が、同市のマルサマルシェ笛吹店でパフェをつくった。生徒は事前に博物館を見学し、イメージを書き込んだ企画書をまとめた。材料は県産の桃をはじめ、南部町特産の南部茶のプリン、きな粉やお菓子などを用意した。

 縄文中期につくられた水煙文土器は、流れるような曲線の文様と取っ手のような渦や曲線の装飾が特徴で、山梨、長野両県でよく見られるという。

 羽田憲人さん(17)は茶色の菓子などを使って土器の色を表現。水煙文土器の特徴的な取っ手をイメージし、パフェの上に大きくカットした桃を載せた。「取っ手は目立つので、県産の桃を使ってインパクトがあるパフェにしたかった」と話した。

 博物館の一瀬一浩副館長は「土器の特徴をよく観察し、柔軟な発想で考えてくれた。高校生にとって地元の縄文遺跡が身近な存在になってくれればうれしい」と語った。【野田樹】