蓮舫氏「都民の声を聞きたい」都知事選の新公約を発表「神宮外苑再開発を問う都民投票を提案」

AI要約

蓮舫氏が東京都知事選の新たな公約として神宮外苑再開発をめぐる都民投票を提案し、意思決定プロセスと政官業の問題を指摘。

都知事候補として同再開発に関心を持つ有権者の声を聞き取り、公約追加を決定した経緯。

小池知事はこの問題を争点とせず、立ち止まる姿勢を強調し、都知事選の様子紹介。

蓮舫氏「都民の声を聞きたい」都知事選の新公約を発表「神宮外苑再開発を問う都民投票を提案」

 東京都知事選(7月7日投開票)に立候補している前参院議員の蓮舫氏(56)は29日、東京・神宮外苑で報道陣の取材に応じ、都知事選の新たな公約として、自ら「争点」とする神宮外苑再開発をめぐり、「再開発のこれからを決めるため都民の声を直接聞く『都民投票』を提案したい」と明かした。

 神宮外苑のイチョウ並木近くで取材に応じた蓮舫氏は「これまで小池都政が抱える問題点を指摘してきた。意思決定プロセスがブラックボックス、政官業の癒着がある、持続可能ではない政策が多いという3つに当てはまるのが、神宮外苑の再開発だ」と主張。「この緑を本当に壊していいのか。小池都政8年の負の象徴だ。これを直接、都民に問わせて欲しい」と訴えた。

 ただ、同再開発はすでに事業認可がおり、一部では工事も始まっている。蓮舫氏は「都知事が事業者と直接交渉し、ご理解をいただかなくてはならない。そのために知事選後半戦で(都民投票の是非を)問わせて欲しい」と訴えた。もし自身が知事に選ばれた場合は「都議会に提案したい。私が知事になれば、この都民投票も民意だと判断させていただき、事業者とも真摯(しんし)に向き合いたい」とも述べた。

 「神宮外苑再開発はシングルイシューかもしれないが、東京のこれからの持続可能な開発のあり方を含めた象徴的な都民投票にしたい」とも訴えた。

 蓮舫氏は告示前に公表した政策「7つの約束」の中で、すでに神宮外苑再開発の見直しを盛り込んでいる。なぜ今の時点で「都民投票」を公約に追加したのか問われると、同再開発問題への有権者への関心がどのくらいあるか「正直、私の中でも迷いがあった」と述べた。その上で「1週間訴えて反応を見て、声を聞くと、同じように考えてくれる方が多いと感じた」ため、追加公約としたという。

 神宮外苑再開発については、告示前の19日の日本記者クラブでの4候補による共同会見で「いったん立ち止まる。そのことを私はこの都知事選の争点にしている」と述べた蓮舫氏に対し、3選を目指して立候補している現職の小池百合子知事(71)は「争点になるとおっしゃいましたが、なりません。なぜなら今、立ち止まっているからです」と、反論している。

 都知事選にはこのほか、広島県安芸高田市の石丸伸二前市長(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)ら、計56人が立候補している。