【解説】元巫女や弓の達人も!天皇皇后両陛下イギリスご訪問にも同行 両陛下を守る“皇宮護衛官”の仕事とは?

AI要約

イギリスを国賓として公式訪問している天皇皇后両陛下は、馬車でのパレードやバッキンガム宮殿の晩餐会などに臨まれ、歓迎ムードに包まれた。

現地ではロンドン警視庁などと協力して、皇宮警察本部の皇宮護衛官が護衛にあたり、皇室の安全を守っている。

皇宮護衛官の一人である千葉大夢さんは、皇室への尊敬とバランス感覚を持ち、皇室のイメージを損なわないように努めている。

【解説】元巫女や弓の達人も!天皇皇后両陛下イギリスご訪問にも同行 両陛下を守る“皇宮護衛官”の仕事とは?

イギリスを国賓として公式訪問している天皇皇后両陛下は、馬車でのパレードやバッキンガム宮殿の晩餐会などに臨まれ、歓迎ムードに包まれた。

現地ではロンドン警視庁などと協力して、出発から両陛下の護衛にあたっているのは、皇宮警察本部の皇宮護衛官だ。皇居の警備などにあたる護衛官に話を聞いた。

6月22日、両陛下は皇居を出発して、羽田空港から政府専用機でイギリスに向かわれた。両陛下が乗られる車の助手席に座り、羽田空港でもすぐ近くで警戒にあたっているのは、両陛下や皇族方のもっとも近くで護衛する「側衛官」と呼ばれる皇宮護衛官だ。

こうした外国訪問のほか、全国植樹祭などへのご出席や被災地を訪問される際は、側衛官が派遣されて警戒にあたっている。プライベートで皇族方が行かれる登山やスキーなどにも同行する。

皇宮護衛官になって4年目の千葉大夢さんの将来の希望はこの側衛官だ。

たまたま皇室とゆかりの深い学習院大学に合格して、運動系の部活に入った。亡くなられた高円宮さまが学生時代、その部に在籍していたことから妃殿下の久子さまが名誉会長を務められていた。

久子さまが何回か見学にこられたときに、黒いスーツ姿の側衛官の目立たないようにしながらも機敏に動く姿をみて憧れたという。

千葉大夢さん:

大学1年のときに初めて久子さまにお会いして側衛官の仕事を知りました。しっかりとお守りしつつ、監督や部員とのやりとりの邪魔はせず威圧感も抑えていて、皇族と国民の架け橋を崩さないというバランス感覚があると思いました。大学も部活も皇室を意識して入った訳ではありませんでしたが、“たまたま”が重なって今に至っています。

現在は皇居内の坂下護衛署で、皇居の坂下門など門の警備や護衛署での通信指令を行っている。4日に1度のペースで24時間勤務があるが、夜のほうが静まりかえっていて、周りも見えにくいので緊張感があるという。

千葉大夢さん:

どんな人が来ても皇室のイメージを損なわないように、丁寧な言い方で対応するようにしています。

また警視庁などと人事交流をしていて、千葉さんも1年間、交番勤務を経験した。暴れる不審者を同僚数人で止めたことや、いきなり殴られそうになることもあったという。

千葉大夢さん:

交番は道案内など含めていろいろな人が入ってきます。受傷事故を防ぐために相手と一定の距離感を保つことも学びました。