「ひとりじゃないよ」 難病の子を励ます絵を本に 寄付募る原画展

AI要約

福島市のNPO法人が小児がんなどの難病の治療を経験した子どもたちを励ますため、元患者が描いた絵を絵本化する取り組みが行われている。

絵本は病気との向き合い方や闘病生活のアドバイスを伝える内容であり、入院する子どもや家族に配布される予定だ。

寄付を募集中であり、振込先や問い合わせ先が記載されている。

「ひとりじゃないよ」 難病の子を励ます絵を本に 寄付募る原画展

 病と闘う子どもたちを励ますため、小児がんなどの難病の治療を経験した“先輩”が描いた絵を絵本にしようと、福島市のNPO法人「パンダハウスを育てる会」(山本佳子理事長)が寄付を募っている。活動を広く知ってもらいたいと、28日まで同市大町の東邦銀行本店ロビーで原画展を開いている。

 パンダハウスは、県立医大付属病院に入院している子どもの家族が滞在できる施設で、1997年から同会が運営している。2年前に開いた「難病と闘う子どもたちの作品展」に寄せられた中に、これから治療を受ける後輩たちの力になりたいという思いの込められた作品があり、絵本にすることにした。

 同じ時期に県立医大病院に入院し、院内で知り合った4人の中高生(作品展当時)が作画や文章を分担。登場するキャラクターを動物にし、柔らかいタッチの絵と易しい文章で病気との向き合い方や闘病生活のアドバイスを分かりやすく伝えている。絵本のタイトルは「くまたとなかまたち」とした。

 絵本は今年秋に製作し、県立医大病院に入院する子どもやその家族らに配布する予定。同会の佐藤義春・事務局長は「入院する子どもたちは治療への不安や家族と離れることへの寂しさを感じているが、この絵本で『一人じゃないよ』というメッセージを伝えたい」と話している。

 寄付は8月末まで募集している。振込先は「東邦銀行蓬萊支店 普通預金 口座番号546655 認定特定非営利活動法人パンダハウスを育てる会理事長山本佳子」。問い合わせは同会(024・548・3711)へ。【西川拓】