98年の歴史に幕 雑誌「農耕と園藝」が休刊

AI要約

雑誌「農耕と園藝」が98年の歴史に幕を下ろすことが発表された。

第1巻では牧野富太郎氏が揮毫したタイトルを採用し、新しい技術の浸透を図ってきた。

最新号はメロンの病害虫防除やエダマメの省力栽培技術を特集し、今後は農業関連書籍の発行に注力するという。

98年の歴史に幕 雑誌「農耕と園藝」が休刊

 野菜や花、果樹生産の技術情報を中心に、新品種や資機材など幅広い情報を発信してきた雑誌「農耕と園藝」が、現在発売中の2024年夏号で休刊する。前身を創刊した1926年以来、98年にわたって発行を続けてきた歴史にいったん、幕を下ろす。

 46年に発行した同誌の第1巻には、NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとしても話題を集めた植物学者・牧野富太郎氏が揮毫(きごう)した「農耕と園藝」のタイトルを採用。当時の石井勇義主幹が「新しい技術の浸透を計るには、まづ科学的に農民の蒙を啓き、新技術に耳を傾けしめる素地をつくることこそ急務」と記した。

 5月23日に発売した最新号では、メロンの病害虫防除やエダマメの省力栽培技術などを特集する。発行する誠文堂新光社は「今後は農業関連書籍の発行を通じて、農業の発展に貢献していく」としている。