いまさら人に聞けない"肩こり"の基礎知識

AI要約

肩こりは死なないけどつらい症状で、梅雨の季節や運動不足が悪化要因となる。

肩こりの根本的な原因は首周りの筋肉の疲労であり、デスクワークや悪い姿勢が影響している。

肉体労働者よりもデスクワークの人が肩こりになりやすい理由もある。

いまさら人に聞けない

死なないけど、死ぬほどつらい肩こり。あまり深く考えたことはなかったけど、何が原因で起きて、何をすると悪化したり改善したりするの? 素朴な疑問をあらためて解説してもらいました!

* * *

■肩こりは何が原因で起こる?

「この痛みは死なないけど、死ぬほどつらい」。肩こり持ちの人ならよくわかる言葉だろう。なんとなく乗り切っているけど、そもそも、なぜ肩こりは起こる? どうすれば良くなる? など深く考える機会は少ないはず。

そこで、肩こりについての素朴な疑問をあらためて解決してもらおう! 答えてくれたのは、千葉大学医学部付属病院頭頚部外科などを経て、現在は美容外科医院フローラクリニックの院長を務める秋間雄策先生。

Q.早速ですけど、梅雨の季節って肩こりがひどくなる気がするんですが?

「基本的には、肩の筋肉が直接的に梅雨の影響を受けるわけではないと思います。ただ、気圧の変化によって長い間、自律神経が影響を受けることにより、血流が悪くなって肩こりを引き起こす......ということは考えられます。

また、天候のせいであまり外出しなくなると、運動不足のせいで肩こりが出る場合もあります」

Q.運動が重要? では、肩こりの根本的な原因を教えてください。

「首肩回りには大きな筋肉がたくさんあります。首の後ろにある大きい僧帽筋や肩甲挙筋、菱形筋などの負担が大きくなり、筋肉が疲れてしまうことが肩こりの原因なんです。そうなると血流が悪くなり、筋肉が固まり、痛みが出てきたりする。要は筋肉疲労なので、ほぐしてあげる必要があります」

Q.その筋肉疲労の原因は?

「現代人はデスクワークやタイピングで前傾したような姿勢になることが多い。頭って実はかなり重たいんですが、日本人は首を支える筋肉が比較的弱く、負担がかかりやすいんです。

それなのに同じ姿勢を取って、運動もあまりしないでいると血流が悪くなり、こわばりができて肩がこってしまう。良くない姿勢を続けていると、肩の筋肉だけが発達し筋肉のボリュームが増え、無駄な力が入ってよけいにこる。デスクワークがかなり大きな要因だと思います」

Q.筋肉疲労と聞くと、肉体労働者のほうが肩こりになる人が多い?と思ってしまいますが。

「肉体労働って、肩だけでするわけではないですよね。全身を使っていれば、血流は良くなります。また、全身が鍛えられれば、肩や首の筋肉の負担は減ります。

あと、オフィスワーカーは肉体労働者に比べて同じ姿勢のままでいる人が多いと思うので、そうなると筋肉の血流が悪くなります。血流が悪くなるといろんなトラブルが起きやすくなるんです」