「つばさの党」唯一の地方議員がいる朝霞市議会、倫理条例案を提出へ…嫌がらせ行為に対応

AI要約

政治団体「つばさの党」唯一の地方議員がいる埼玉県朝霞市議会が、市議らを対象にした政治倫理条例案などを6月市議会に議員提出する。

条例案には禁止項目が規定され、逮捕された議員の報酬支給を一時差し止める内容も含まれている。

市議候補者同士の嫌がらせなどが過去に起きており、議員のモラルに関する請願も市民から提出されている。

 政治団体「つばさの党」唯一の地方議員がいる埼玉県朝霞市議会が、市議らを対象にした政治倫理条例案などを6月市議会に議員提出する。昨年の市議選前に、同団体陣営による市議への嫌がらせなどがあり、市議会が対応を検討していた。条例案は開会初日の10日に超党派の議員によって提出され、当日中に賛成多数で可決される見通し。

 提出する市議が6日、記者会見を開いた。政治倫理条例案は▽刑事事件に関する行為や不正の疑惑を持たれる行為をしない▽発言や情報発信をする際、他人に恐怖を与える言動をしない――などと禁止項目を規定している。罰則規定はない。

 同時に提出される議員報酬の支給を一時差し止める条例案では、市議が刑事事件などで逮捕され拘束された期間、日割りで議員報酬や期末手当を一時差し止めるなどとした。

 提出者の田原亮市議(48)によると、つばさの党の外山麻貴市議(52)の陣営が昨年11月の花火大会当日、雑踏の中で街頭演説をしていたため、田原市議が注意した。その後、外山市議らが田原市議の自宅に夜間押しかけ、ライブ中継したという。外山市議は読売新聞の取材に対し、「良くなかった行為で、反省している」と話している。

 市議会は今年3月、議員のモラルについての市民提出の請願を賛成多数で採択した。請願などによると、外山市議陣営は市議選中、駅前を占拠したり、街頭演説で他党や宗教団体の批判を延々と続けたりしたという。市選挙管理委員会には、複数の市民から苦情が寄せられていた。

 政治倫理条例案について、外山市議は「事実と異なる内容の請願に基づいた条例案で、納得できない」としている。市議選(定数24)には32人が立候補し、外山市議は3位当選した