自民党内ごたつき『破れかぶれ解散』の可能性も 政治資金規正 維新案も受け入れ麻生氏は「フラストレーション」

AI要約

政治資金規正法の改正に関する自民党の再修正案が衆議院を通過する見通しとなった。

再修正案では、公開基準を上限5万円に引き下げることや、政策活動費の使い道を10年後に公開する案などが盛り込まれた。

自民党内での対立や緊張が高まる中、今後の展開が注目される。

自民党内ごたつき『破れかぶれ解散』の可能性も 政治資金規正 維新案も受け入れ麻生氏は「フラストレーション」

政治資金規正法の改正をめぐり、自民党の「再修正案」が4日、与党と日本維新の会の賛成多数で可決され、衆議院を通過する見通しとなった。

民党政治刷新本部 法整備検討WG 鈴木馨祐座長:政治資金パーティーの対価支払者にかかる公開基準について。(再修正案では)5万円超に引き下げることとしております。

自民党がまとめた再修正案では、パーティ―券の購入者の公開基準について、「10万円超」とした自民党の案を取り下げ、公明党の主張を受け入れて「5万円超」にすることや、日本維新の会が掲げる「政策活動費の使い道を10年後に公開する案」が盛り込まれた。

しかし、立憲民主党からは10年後に黒塗りで公表されるのではないかという懸念が示された。

立憲民主党 山岸一生議員:支出先とかお店の名前とか相手方の名前、日付、金額を黒塗りを認めるということはあり得るのでしょうか。

自民党政治刷新本部 法整備検討WG 鈴木馨祐座長:各政党の活動と関わりのあるさまざまな個人等のプライバシー、あるいは企業・団体の営業秘密の保護等とのバランス。そういったバランスは当然考慮されなければならないと思います。

立憲民主党 山岸一生議員:黒塗りするってことですよね?

この「自民党案」は4日、与党と日本維新の会の賛成多数で可決され、衆議院を通過する見通しとなったが、公明案の受け入れに反対していた麻生副総裁と茂木幹事長を押し切った形となる。

党内に亀裂を心配する声が上がる中、岸田首相は3日午後、麻生副総裁、茂木幹事長と3人で会談を行うことにしている。

連立を組む公明だけではなく、維新の主な要求も受け入れたということだが、その狙いはどういったものなのだろうか?

共同通信社 編集委員 太田昌克さん:私、先ほどこのプロセスに入っている自民党の幹部に連絡を取ってみました。岸田総理は実は先週、最側近である木原誠二さんに『どうして維新をソデにするんだ。維新の修正案もちょっと考えなきゃいけない』とかなり叱責したというんです。それで維新をなんとか入れようというんで、維新の案をいわば丸呑みしてきた。しかしこれに対して、実務協議を積み上げてやっていくべきだという考えの麻生副総裁は、非常に反発というか、この結果にフラストレーションを覚えているというふうに聞きました。

共同通信社 編集委員 太田昌克さん:(自民党の中は)ぐちゃぐちゃというか、かなり岸田政権を支える屋台骨がぐらぐらし始めて、岸田総理の後ろ盾は麻生さんでしたから、場合によっては菅さんに助けを求めるのか。私は菅さんと岸田さんの連携はなかなか考えにくいと思うので、最後どうなるのかと、この自民党の幹部に聞くと、『最後は“破れかぶれ解散”』も可能性は否定できないんじゃないかと。これから3週間、国会会期末まで非常に緊張するんじゃないかという見方を示していました。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年6月3日)