エアウィーヴ購入に自治体が補助金 つくば市と幸田町 国内初、寝具のリサイクルを促進

AI要約

茨城県つくば市と愛知県幸田町はエアウィーヴと協定を締結し、環境配慮型マットレスの促進を図る。

従来型マットレスの解体・処分に課題がある中、同社の水平リサイクル可能なマットレスを補助金で住民に支援する取り組み。

つくば市と幸田町が補助金制度を設けることで、地域の環境保全に積極的な取り組みを実現する。

エアウィーヴ購入に自治体が補助金 つくば市と幸田町 国内初、寝具のリサイクルを促進

茨城県つくば市と愛知県幸田町は30日、寝具メーカーのエアウィーヴ(東京都千代田区)と、環境配慮型マットレスの促進について協定を締結した。水平リサイクル可能な同社のマットレスを住民が購入する際に2市町が補助金を支給。同社は使用済みマットレスの回収、再利用などを担い、将来的な寝具の廃棄抑制を目指す。同社によると、国内初の試み。

つくば市の五十嵐立青(たつお)市長によると、スプリングを使った従来型のマットレスは解体に2人がかりで約3時間と労力がかかり、再利用もできないことから「適正処理困難物」に指定されている。自治体が負担する解体コストは1枚7000円。年2500枚以上が回収されるが廃棄処理が追い付かないという。

同社のマットレスは、クッション部にポリエチレンを使用。洗って溶かせば、再びマットレスに再生可能といい、「市民にマットレスの廃棄問題について知ってもらい、環境保全を訴えたい」(五十嵐市長)と6月からの補助金支給を決めた。補助額は1人1万円で、同社公式サイトからの購入に限る。解体にかかる費用を補助金に充当する考えだ。

幸田町は補助金支給のため、予算300万円を確保。町民を対象に購入金額の15%(上限3万円)を助成する。同町はエアウィーヴの創業地で製造開発拠点があり、ふるさと納税の返礼品にも同社寝具を採用している。成瀬敦町長は「今回の協定で、持続可能な社会の実現を加速させたい」と述べた。

助成制度は同社の働きかけで実現。高岡本州(もとくに)会長兼社長は「同じ悩みを抱える自治体も多く、他社とも協力しながら循環型ものづくりの取り組みを進めたい」と展望を語った。