新車購入の平均年齢は過去最高の約56歳に上昇! 任意保険と高速道路の低額化、駐車場の整備を望む声多し【自工会調査】

AI要約

バイクの新車購入層の年齢が55.5歳に上昇しており、高年齢化が進んでいることが明らかになった。

オンロード251~400ccクラスが最も若い平均年齢を示しており、若者に人気が集中している。

免許保有状況では大型二輪免許の保有率が微増し、普通二輪免許は微減傾向にある。

新車購入の平均年齢は過去最高の約56歳に上昇! 任意保険と高速道路の低額化、駐車場の整備を望む声多し【自工会調査】

バイクを新車購入する人の年齢層は年々上がっていたが、ついに55.5歳にまで上昇したことが自工会の調査により判明した。さらに「高速道路料金が半額になった場合」「利用環境で期待すること」など様々な調査が行われ、ライダーの意識が浮き彫りになったのだ。

文/Webikeプラス 沼尾宏明

日本自動車工業会が4月、2023年度の「二輪車市場動向調査」の報告書を発表した。これは二年に一度実施され、日本で唯一定期的に行われている二輪市場の調査。ライダーの変化をつかむ上で重要な資料だ。

対象はバイクの新車購入ユーザーで、今回は国内モデルの購入者4415名(2022年6月~2023年5月に購入)が対象。別途、輸入車の新車購入者139名も参加している。年齢層は10代~70代以上と幅広い。

毎回ユーザーの年齢層が話題になるのが恒例で、今回も上昇している。2023年度は前回の54.2歳から+1.3歳の55.5歳に上昇。前回調査が最も高い平均年齢だったが、当調査でこれを更新した。

以前からライダーの高年齢化は目立っているが、当調査でも年々上昇傾向にある。2001年度の調査では平均38.5歳だったが、2005年に40歳、2013年に50歳を突破した。2017年には0.2歳、2021年に0.5歳若返ったものの、2001年以降は基本的に年齢層は増加傾向にある。

今回は40代以下が全て減少したのに対し、50代は2ポイント増、60代は3ポイント増加した。年々ボリュームゾーンが後ろにスライドしているのは、1960年代後半生まれで1980年代のバイクブームで乗り始めた人たちが今もバイクに乗り続けている、と考えられる。

ただし輸入車ユーザーは平均51.9歳で、国産車ユーザーよりやや若かった。外国車の方が高齢かと思いきや意外な結果と言えるだろう。

より細かく結果を見てみると、最も平均年齢が若いのがオンロード251~400ccクラスの50.8歳。次点がオンロード126~250ccクラスの52.5歳だった。いずれも前回調査では40代が平均だったが、こちらも50代に上昇している。

ビギナー向けのモデルが多く揃う125ccや250ccクラスが若者に人気と思いきや、意外にも251~400ccクラスの方が若いという結果だった。

反対に最も平均年齢が高いのがスクーター(~50cc)の56.9歳。1980~90年代のイメージだと50cc以下に若者が乗っていたイメージだが、生活の足として使うケースが多いのだろう。

また「免許保有状況」の調査では、対象者に占める大型二輪免許の保有率が微増。普通二輪免許が微減傾向となった。大型二輪免許の保有率は前回から3ポイント増の38%だったが、普通二輪免許は2ポイント減の26%に。性別年代別の「二輪免許のみ」保有率は、男性は70代以上で13%、女性は60代の17%、70代以上が44%と高い。