山本耀司の服作りへの姿勢を称える展覧会がミラノで開催 80年代のアーカイブから最新作までを展示

AI要約

イタリア・ミラノのコンセプトショップ「ディエチ コルソ コモ」で開催中の展覧会「山本耀司。未来への手紙」では、ヨウジヤマモトの作品に焦点を当てており、1986年から2024-25年秋冬シーズンまでの作品が展示されている。

山本デザイナーの引用が壁に記されており、色に対する考え方など、彼の哲学やデザインに対するアプローチが垣間見える。彼は常に新しさを探求し、他とは異なるものを作り続けている。

キュレーターは山本耀司の永続性を尊重し、山本氏のメッセージが今なお重要であることを強調。彼をファッション史上最も偉大なクリエイターの一人と位置付けている。

山本耀司の服作りへの姿勢を称える展覧会がミラノで開催 80年代のアーカイブから最新作までを展示

山本耀司「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」デザイナーの作品にフォーカスした展覧会「山本耀司。未来への手紙(Yohji Yamamoto. Letter to the future)」が、イタリア・ミラノのコンセプトショップ「ディエチ コルソ コモ(10 CORSO COMO)」で開催中だ。会期は7月31日まで。2月に全面改装オープンした店内のギャラリースペースを用いた同展では、1986年のアーカイブから2024-25年秋冬シーズンの最新作まで25点を展示。インダストリアルな雰囲気が漂う明るい空間が、黒を中心とした山本デザイナーの象徴的なデザインを際立たせる。

今回の展示では、山本デザイナーが語った言葉の引用が壁に記されているのも特徴だ。例えば、色については「私は体の上での布の動きにしか興味がなかったので、色は使いたくなかった。白か黒。それで十分。だから、とうとう色について考えることを完全に忘れてしまった」と言及。また、「過去に自分が手掛けた作品を再訪し、自分自身を試し、昇華させることができるかどうかを確認するのは刺激的なことだ。私は、常に他とは異なるものを作りたいと考え、新しさを探し求め続けている。未来に対するイメージはなく、自分には明日のイメージしかない」とも述べている。

キュレーターが語る山本耀司の魅力

同展のキュレーターを務めたアレッシオ・デナヴァスケス(Alessio de’ Navasques)とティツィアナ・ファウスティ(Tiziana Fausti)「ディエチ コルソ コモ」オーナーは、山本デザイナーの永続性を強調するような展覧会を行いたいという望みを尊重した。デナヴァスケスは「山本耀司氏は、回顧展というアイデアを好まない」とし、展覧会のタイトルは「(彼の)形状、非対称性、素材のシンクロしない流れの中での、時間とのあいまいで詩的な関係を定義している」とコメント。そして、「初期から今日に至るまで、山本氏のメッセージは今なお重要であり、とても力強い。彼はファッションの歴史において最も偉大なクリエイターの一人だ」と話す。