マツダの象徴、ロータリーエンジンが復活!「マツダMX-30 ロータリーEV 最新国産新型車 車種別解説 MAZDA MX-30 Rotary-EV】

AI要約

マツダの新しい取り組みを体現した「MX-30 ロータリーEV」は、外部充電とロータリーエンジンでの発電により877kmを無給油で走行可能。

軽量スポーツカーMXシリーズの伝統を受け継ぎつつ、新しいデザインとエンジン技術を取り入れたMX-30はマツダらしい挑戦の姿勢を示している。

MX-30は100km以下の距離であれば充電のみで十分対応できるため、日常利用にも便利な車だ。

マツダの象徴、ロータリーエンジンが復活!「マツダMX-30 ロータリーEV 最新国産新型車 車種別解説 MAZDA MX-30 Rotary-EV】

新しい世界観を示し、歴史と技術を糧にチャレンジし続けるマツダの姿勢を体現した「MX-30 ロータリーEV」。外部充電とロータリーエンジンでの発電で単純計算で877kmを無給油で走行可能。ロータリーエンジンの新しい方向性を指し示している。一方マツダらしい素直な操舵応答と正確なドライブフィールは健在。

REPORT:安藤 眞(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:中野幸次 MODEL:花乃衣美優

MXとは、"新しいことへの挑戦〞を意図したモデルにのみマツダが与える称号。ライトウエイトスポーツ不在の時代を打ち破ったマツダ・ロードスターも、海外では"MX-5〞という名前で売られている。そのスピリットを受け継ぐのが、MX-30。マツダのデザイン・アイデンティティである"魂動〞とはひと味違う外装を纏い、内装にはマツダの起源である"東洋コルク工業〞に由来するコルク材を採用。サイドドアは観音開きの"フリースタイルドア〞にするなど、新しい世界へのチャレンジが随所に見られる。

それはパワーユニットにも表れており、発売された際には24Vのマイルドハイブリッドを、続いて電気自動車(EV)を用意。いずれもマツダの量産車初の試みだった。ただしEVはバッテリー搭載量が少なく、1回の充電で走れる距離(航続距離)が256kmと短い。そこで用意されたのが、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)のMX-30ロータリーEV。外部から充電した電力で107km走れ、充電した電力を使い切ったあとは、ロータリーエンジンで発電しながら走れる。ガソリンタンク容量は50lあり、ハイブリッド走行時のWLTCモード燃費は15.4kmだから、単純計算で航続距離は877km。実力がこの70%だとしても、約614kmを無給油で走ることができる。

これらの数値はいずれもユーザー調査から得られたもので、一般ユーザーの平日1日あたり走行距離は、100km以下が約90%だったそう。だから日常は、充電した電力だけで走れる。休日に遠出する際も、片道300km以下のユーザーがほとんどだから、600km走れれば、出先で高いガソリンを給油することなく帰って来られる。