NY外為市場=ドル上昇、大幅利下げ観測後退 小売統計好調

AI要約

米ドルが小売売上高増加に後押しされて上昇。FRBが大幅な利下げを控える見方。

市場参加者の見解や金利先物の動向が利下げ期待を示唆。

主要通貨の動きやドル指数の変動も注目される。

NY外為市場=ドル上昇、大幅利下げ観測後退 小売統計好調

[ニューヨーク 17日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドルが大半の通貨に対して上昇した。米国の8月の小売売上高が予想外に増加したことで、米連邦準備理事会(FRB)が17─18日の会合で大幅な利下げには踏み切らないとの見方が出ている。

商務省発表の8月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.1%増と、エコノミスト予想(0.2%減)に反して増加。第3・四半期の大半を通して米経済が堅調に推移している可能性が示唆された。

ステート・ストリート(ボストン)のシニア・グローバル市場ストラテジスト、マービン・ロー氏は「小売売上高はまずまずで、性急に大幅利下げを実施する必要が差し迫っていることを示すものではなかった」と指摘。同時に「現時点ではあらゆる市場が18日まで開かれている連邦公開市場委員会(FOMC)の人質のようになっている」とも述べた。

メルク・インベストメンツ(カリフォルニア州)のプレジデント兼最高投資責任者(CIO)、アクセル・メルク氏は「向こう数カ月にわたり複数回の利下げが行われるとの観測が市場で織り込まれている」とし、「市場が先走っている可能性があるとの見方も一部で出ている」と述べた。

フェデラルファンド(FF)金利先物は、63%の確率で今回のFOMCで0.50%ポイントの利下げが決定されるとの予測を織り込む水準にある。FRBが利下げを決定すれば、新型コロナウイルス感染が世界的に拡大していた2020年3月以来。

終盤の取引で、ドル/円は0.87%高の141.830円。

ユーロ/ドルは0.10%安の1.112125ドル。

英ポンド/ドルは0.37%安の1.31665ドル。

主要通貨に対するドル指数は0.199%高の100.90。

ドル/円 NY午後3時 141.81/141.82

始値 140.66

高値 142.29

安値 140.49

ユーロ/ドル NY午後3時 1.1122/1.1123

始値 1.1134

高値 1.1143

安値 1.1112