株のプロが業績を見る際に必ずチェックする1つの数字

AI要約

株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書、待望の続編『株トレ ファンダメンタルズ編』が発売された。投資シミュレーションの感覚でクイズを解くことで株の知識が身につく1冊だ。本書では業績や財務の読み方がわかりやすく解説されている。

著者はファンドマネジャー歴25年のスペシャリスト。本稿では本書から特別に抜粋したクイズを紹介している。

最後に、E社とF社の収益基盤の改善具合についてのクイズを提示し、それぞれの営業利益率変化を通じて解説されている。

株のプロが業績を見る際に必ずチェックする1つの数字

 個人投資家の間で大きな支持を集めるベストセラー『株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』、待望の続編『株トレ ファンダメンタルズ編』が発売された。「この株は売り?それとも買い?」「どっちの株を買う?」投資シミュレーションの感覚でクイズを解くうちに株の知識が自然と身につく1冊だ。前作ではチャート分析がテーマだったが、今作では業績や財務の読み方をわかりやすく解説する。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之氏。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。

● 『株トレ』のクイズに挑戦!

 E社とF社、収益基盤が改善しているのはどっち?

● 【ヒント】利益は「量」より「質」の変化を見る

 損益計算書を見ると、過去の損益の実績が出ていますが、その中には将来を予想するためのヒントがたくさん含まれています。営業利益率の変化に注目しましょう。

 正解:F社の収益基盤は改善している(E社は悪化)

● 収益基盤の変化が、営業利益率の変化にあらわれている

 E社とF社の営業利益率の変化に注目してみましょう。

● E社は増収増益期(21年~23年)に利益率が悪化

 E社は増収増益の間に、営業利益率が低下していました。競合激化で、収益基盤は弱くなっていたのです。

 2024年に減収、大幅減益となり、利益率は一段と低下しました。

● F社は減収減益期(21年~23年)に利益率が改善

 F社は減収減益の間に、営業利益率が改善しました。不採算事業を整理するなど、収益力の強化策を実施したためです。

 2024年に増収、大幅増益となり、利益率は一段と上昇しました。

 (本稿は、『株トレ ファンダメンタルズ編』から抜粋・編集したものです。)